社会人リスト・独立系リスト





2012年度 投手候補リスト



戸田 公星(24歳・JR北海道)投手
182/75 右/右
(日田林工出身)

 

 高校時代は、熱いハートと130キロ台後半の速球を投げ込む県NO.1投手。野手としても強肩・強打の選手として投打に注目。

 

沖山 勇介(24歳・日本製紙石巻)投手
172/73 右/右
(桐蔭学園-中央大出身)

 
 
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阿部 博文(24歳・七十七銀行)投手
181/80 右/右
(利府商-東北学院大出身)


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門脇 康太(24歳・日立製作所)投手
173/81 左/左
(中津工-福岡大出身)


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大場  達也(23歳・日立製作所)投手
183/75 右/右
(市立川崎-鶴見大出身)


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山崎 洋(25歳・住友金属鹿島)投手
174/65 左/左
(徳山大出身)



(どんな選手?)

 球威・球速は図抜けていないのですが、春先の六大学対抗戦では、着地のタイミングを変えて投球するなど、なかなか面白い投球をする左腕だなと思い注目していた投手です。ただ都市対抗予選・本戦とやや物足りない内容で終りました。

(投球内容)

 足を地面に向かって伸ばしながら、着地のタイミングを変えて来る技巧派左腕です。球速は、130~135キロとやや物足りなく、それほど伸びやキレなどの球質に光るものはありません。

 変化球は、110キロ台のカーブとのコンビネーション。ただボールは結構バラツキがあり四死球も少なくないタイプなのですが、比較的低めに集まるのは良いです。牽制は、それほど鋭いものは投げませんが、下手ではありません。クィックは、1.2秒台後半とやや遅いのですが、左投手だけに一塁ランナーが見えやすいので、それほど悲観しなくても良いと思います。

 基本的に、お尻を三塁側に落とせるタイプではないので、見分けの難しいカーブや縦の変化は望みに難いフォームです。カーブを結構使って来るのですが、体への負担は少ないないと思いますので、充分注意して欲しいです。

 グラブは最後までしっかり抱えられているのですが、足の甲で地面を押し付けられない腰高なフォームです。そのため上体が浮き、低めへの押しこみが心配です。それでも低めにボールは集められておりますが、体重移動が上手く行かない弊害が見られます。

 投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、「着地」・「球持ち」・「開き」には、大きな問題はありません。ただ「体重移動」が不十分のために、ボールに体重が乗らず、手元まで生きてた球がこないのが気になります。

(今後は)

 技巧派のはずの割には、制球や売りになる球がなく、現状はパンチ不足は否めません。何処まで来年は、技巧派としての投球に徹しきれるのかにかかっていると思います。都市対抗では、何の変哲もない左腕になってしまっており残念でした。

(2010年・都市対抗)


 
 
石崎 剛(22歳・住友金属鹿島)投手
180/78 右/右
(三和出身)


 
身でがっしりした理想的な投手体型です。肘がきれいに抜けてきますし、素人目に見ても完成度の高いフォームかと思います。

 この日は20球弱投げたのですが、曲がりの小さいスライダー(カット?)のようなボールが2,3球あったくらいであとはストレートでした。最速は142でした。

 高めのすっぽ抜けも多々ありましたが、低めに伸びてくる球は素晴らしい伸びでした。

 2-0とリードした9回裏に登板しました。先頭の1番川西に1-3から四球、続く代打徳井にいきなり長打性の当たりを打たれるもファールでした。徳井、土生は打ち取って二死三塁までこぎつけますが、4番の山田にはフルカウントから歩かせてしまい、ここで降板しました。

 低めいっぱいにストレートが決まったあとにとんでもないすっぽ抜けがくるなど、まだまだ安定感がないですが、高卒1年目でこれだけ投げられるのは期待大です。オープン戦ではたまに投げているようなので、来年あたり都市対抗予選に出てきてほしいです。

(2009年 9月4日 kimi氏)


 
和田 幸毅(21歳・住友金属鹿島)投手
182/78 左/左
(明桜出身)

 
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櫻田 裕太郎(25歳・HONDA)投手
176/75 左/左
(横浜高-八戸大出身)



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諏訪部 貴大(24歳・HONDA)投手
178/83 右/右 (中越出身)


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平山 洸太郎(22歳・HONDA)投手
179/80 左/左
(鎮西出身)

 
 
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久保 貴広(25歳・かずさマジック)投手
180/78 右/右 
(北海道東海大出身)


 

オーソドックスなフォームから130キロ台後半~MAX90マイル(144キロ)を記録。神宮の表示でも146キロまで到達しておりました。こちらは、安倍(NTT西日本)投手ほどボールの手元までの勢いはないのですが、それでも一冬超えて少し球速がアップしてきている気が致します。

 この投手も速球を魅せ球にしつつ、スライダー・チェンジアップなどをおりまぜて来るコンビネーションで勝負するタイプ。低めに切れこむ横滑りするスライダーが武器ですが、チェンジアップが高めに甘く浮く球を痛打される場面が目立ちました。ストレートもドラフト候補となると球威・球速共に平均的で物足りないのですが、打たれているのはストレートよりも高めに甘く入る変化球。変化球の精度UP、細かい制球力の向上が今後の課題でもあります。

 非常にピッチングを組み立てられる、投手らしい投手といった感じですが、プロと言う凄みが球にないのが残念です。ドラフト候補と言うよりは、長く社会人で活躍して行くタイプではないのでしょうか。

(2011年 スポニチ大会)



(どんな選手?)

 大学時代は、大学選手権にも出場し注目された本格派でした。オーソドックスなピッチングスタイルで、試合をまとめるセンス・総合力もある好投手。

(投球内容)

 都市対抗・伯和ビクトリーズ戦では、リリーフとして登場。常時140キロ前後(MAX142キロ)のストレートに、横滑りするスライダーと縦に切れ込むスライダーに、左打者に使うチェンジアップを織り交ぜた配球でした。

 それほど細かい制球力はないのですが、ストライクゾーンにボールを集めるコントロールには不安はありません。縦・横の変化も混ぜるなど多彩なはずですが、変化球の球速帯が同じで、緩急に欠けるのが気になります。

 クィックは、1.2~1.35秒ぐらいと、基準から少し遅いぐらい。落ち着いたフィールディングに、牽制もそれなりと言った感じでしょうか。投手として破綻はないのですが、絶対的なものがないと言うのも確かです。

(投球フォーム)

 バランスが取れているのは好いのですが、投球フォームに怖さがないのが残念。

 お尻は落とせているので、フォーム的には見分けの難しいカーブの修得や縦への鋭い変化も期待できる下地はあります。ただ「着地」までの粘りに欠け、体を捻り出す時間や腕が下がり気味な点が、この手の球種のキレに影響しそうです。

 グラブも最後まで内に抱えられているのですが、少し後ろに抜けそうになっておりますし、足の甲の押しつける時間も浅く短い傾向にあります。ピンポイントの制球力がないのは、この辺の動作に甘さがあるからかもしれません。

 投球の4大動作においては「開き」「着地」に課題を感じます。「体重移動」「球持ち」は並ぐらいでしょうか。この辺の実戦力のある投球フォームを身につけて行けないと、社会人でも存在感を示すのは厳しいかもしれません。

(今後は)

 地方の大学リーグでは抜けた存在でしたが、社会人・あるいは来年再び解禁となるプロとなると物足りません。 総合力・センスなどは悪くないので、甘さを解消できてくると、ドラフト候補として再びマークできると思います。来季への飛躍を期待したい1人です。

(2010年・都市対抗)



どんな投手?)

 バランスの取れたフォームながら、それほどフォーム・その球自体にも威圧感を感じさせるタイプではない。今春のリーグ戦では、8試合に登板して7勝1敗 防御率1.29の好成績をマーク。個人的にも3月のオープン戦で観戦している投手なのだが、その時と比べて格段に速い球を投げていて驚いた。

(投球内容)

 投手としては、速球で押す本格派ではなく、多彩な変化球を組み合わせて投球を組み立てるバランス型投手との印象。それでも大学選手権では、常時140キロ台~MAX147キロの球速を記録。球速ほど迫力のある球質ではなく、何処かスーと入ってくる感じの球筋は、少々プロ相手だと怖いかなと思う。

 それでもこの投手の素晴らしいのは、カーブはカウント・緩急を稼ぐには充分の上のレベルを意識出来る球だし、左打者が思わずタイミングが狂わされるチェンジアップ・それにスライダー・そして何よりフォーク系の縦の変化も使えるところは素直に評価出来る。

 気になったのは、少々スライダーの曲がり速すぎる点と意外に右打者相手の制球に苦しんでいたところだ。クィックは、1.05~1.20秒以内と基準以内でもあり、総合力・マウンド捌きは悪くない投手だ。

 それほど細かいコースの投げ分けで勝負すると言うよりは、彼もまた一つ一つの球の変化で相手を翻弄するタイプの投手だった。

(今後は)

 かなりもう投手としては、完成されている投手。ただプロとなると、威圧感・細かい投球の詰めの甘さもあり、もう少しレベルの高い社会人チームで、力を蓄えてからでもプロ入りは良いかなと思われる。これからも、その投球に注目して行きたい好投手だった。

(2009年・大学選手権)



 オーソドックスな右の本格派で、リーグ戦でも上位の防御率を残している。ランナーがいなくてもセットポジションから投げ込む投手で、常時130~135キロぐらいのストレートに、カーブ・スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜて来る。

 特に変化球のキレが良く、スライダーの曲がりがいい。ただフォームが素直で、これといった特徴がない。クィックは、1.2秒台で平均的だった。全体的によくまとまった投手との印象。

(2009年・春)

 
 
本多 俊弘(24歳・かずさマジック)投手
185/78 右/右
(宇都宮工-白鴎大出身)


 
(どんな選手?)

 下級生までは、130キロ台中盤までまとまっている普通の投手との印象が強かったのですが、大学選手権では東京ドームのガンでも140キロを超えてきており、更に低めに球が集まる高い制球力が魅力です。今春のリーグ戦では、8試合に登板して、4勝3敗 防御率1.83を記録しました。

(投球内容)

 球速は、135~140キロ前半ぐらいで、それほど球威・手元でのキレや伸びは感じられません。しかし角度のある球筋と低めや外角一杯にコントロール出来る高い制球力で、相手を抑え込めるのが、この投手の持ち味です。

 変化球は、カーブ・スライダー・それにフォーク系の縦の変化など、一通りのものがあります。フィールディングは、あまり上手く見えませんが、クィックも1.15~1.20秒でまとめるなど、基準以上です。

 マウンド捌きも、上手くマウンドを外したり、外角の微妙な球の出し入れが出来るなど、所謂ピッチングが出来る選手です。そういった意味では、かなり完成度の高い投球を致します。

(今後は)

 プロなると、もう少しストレートにボリューム感とか、キレとか欲しいかなと言う印象はありますし、これは!と武器になるような変化球も欲しいかなと思います。フォームこそ違えど、後一歩物足りなくて中々指名されなかった摂津(JR東日本東北-ソフトバンク)のアマ時代を彷彿させます。

 その後一歩のプラスαを身につけることで、プロ入りへのGO!サインが出た摂津のように、社会人などで球威・決めてなどを磨いてからでも、プロ入りは遅くないのではないのでしょうか。投球の基礎が出来ているので、その辺がプラス出来てくると、プロでも即戦力としての活躍が期待出来るようになると思います。

(2009年・大学選手権)

 
平山 誠弘(25歳・かずさマジック)投手
183/76 右/右
(都城工-第一工業大出身)

 
 140キロ台後半のストーレートを投げ込むと言われる速球派。

 
中林 伸陽(25歳・JFE東日本)
179/80 左/左
(慶應義塾高-慶応大出身)


 
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田面 巧二郎(22歳・JFE東日本)
177/80 右/右
(桐生市商-日産自動車)



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高橋 広志(25歳・鷺宮製作所)投手
185/86 右/右
(山本学園-国学院大出身)


 
 個人的には、山形の山本学園時代から注目している投手で、国学院時代も140キロ台中盤を連発できる投手でした。ただ何かピリッとしないと言うのか、物足りないものを感じさせる投手でもあります。

 ただ昨日は、コンスタントに140キロ台中盤を連発(MAX92マイル・147.2キロ)。ただ球に伸び・キレがなく、ボールがみな高めに集まってきてしまうところは、どうしても気になります。ボールを動かしている癖球と言うよりは、単にストレートがシュート回転したりしているだけで、時々スライダー意外に、意識的にカットボールを織りまぜて来ている感じです。なんだかフォークだが、チェンジアップのような球もあるようですが、この試合を観ている限り、これといった変化球はないように感じます。

 昔から投球のメリハリが悪いので、どうしても球が速くても一辺倒と言う印象は否めません。もう一つ何かが欲しい投手かなと言う印象はありましたが、今年私のガンのMAXである92マイルをマークした投手ですので、今後も引き続き注目はしてみたいと思います。現状は、ドラフト候補にはあげても良いとは思いますが、指名となると?と言う内容でした。

(2010年・スポニチ大会)


 
末永 彰吾(25歳・NTT東日本)投手
175/70 右/右
(筑陽学園-帝京大出身)


 
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井納 翔一
(26歳・NTT東日本)投手
188/84 右/右
(木更津総合-上武大出身)

 

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湯本 五十六(25歳・JR東日本)投手
184/86 右/右
(藤代-専修大出身)


 
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金 卓史(25歳・JR東日本)投手
181/73 右/右
(秋田中央-八戸大出身)



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戸田 亮(23歳・JR東日本)投手
181/75 右/右
(高千穂大出身)


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大島 一修(25歳・東京ガス)投手
181/72 右/右
(京都成章-立命館大出身)



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山崎 雄飛(24歳・東京ガス)投手
180/85 右/右
(芝浦工大附-中央大出身)

 
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吉原 純平(24歳・東京ガス)投手
176/76 左/左
(広島商-龍谷大出身)


龍谷大時代から好投手として知られ、過去何度か見ておりますが、球威・球速に欠ける投手なので、今までドラフト候補として観たことがありませんでした。ただドラフト系の雑誌などにも名前があがっているので、今回は取り上げてみます。都市対抗予選では4試合に登板し、防御率 2.49 と活躍。本戦出場に貢献。本戦でもルーキーながら、東京ドームのマウンドに立ちました。

(投球内容)

 武田勝(日ハム)のように、テイクバックを小さめにとって投げ込む軟投派左腕。ストレートは、常時130キロ前後と相変わらず、球威・球速はもうひとつ。カーブのようなスライダーとのコンビネーションで、低めやコースを丹念について打ち取るピッチングスタイル。極稀に、スクリュー系の球も、右打者に投げていました。

 牽制はそれほど鋭いものはあまり魅せませんが、フィールディングは非常に上手い選手。ただクィックは、1.2~1.3秒強と正直あまり上手くありません

 特にこれはという球や特徴はないのですが、左の中継ぎとして大崩れせずに、後の投手につなげるまでの、目先を変えるアクセントとして役割を果たしていました。

(投球フォーム)

 引き上げた足を地面に向けて伸ばし、「着地」までの粘りにも欠けるので、やや淡白な印象を受けます。将来的にも、球種を増やし投球の幅を広げて行けるのかは微妙でしょうか。

 グラブは最後まで内に抱え、両サイドの制球は安定。足の甲の押し付けや「球持ち」も悪くはないので、ボールを低めに集めたりと制球に大きな破綻はありません。ただ時々甘く真ん中近辺に入る球があるのが気になります。

 お尻は三塁側に(左投手は)落とせませんが、カーブやフォークなどの球種を多投しないので、それほど問題はないかと。腕の角度もスリークオーターなので、肩への負担は小さいと言えるでしょう。故障などの可能性は、かなり低い投手ではないのでしょうか。

 「着地」までの粘りはないので、打者としてはそれほど合わせ難いフォームではないと思います。ただ「開き」は早くないので、ボールの出所が見やすくはありません。振り下ろした腕は体に絡んでくるので、速球と変化球との見分けは難しそう。「体重移動」は悪くなさそうに見えますが、実際にはボール手元まで来る感じは致しません。もう少しストレートを磨いてゆかないと、厳しいでしょう。

(今後は)

 ルーキーながら、都市対抗出場に貢献するなど、実績は残しています。しかし球威・球速・特徴などの面からも、ドラフト候補としては現状考えにくいと思います。ただ今季、どんな投球をするのか、適齢期の投手だけに、一度ぐらいはしっかり確認してから再度評価を下してみたいと思います。

(2011年 都市対抗)


 

石川 歩(24歳・東京ガス)投手
185/69 右/右
(滑川-中部大出身)

 
 
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岩佐 海斗(22歳・東京ガス)投手
187/74 右/右
(成立学園出身)



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上松 英一朗(24歳・明治安田生命)投手
184/80 右/両 
(中央大出身)



(どんな選手?)

 中央大時代は、澤村(巨人)らと共に主力投手として活躍。特に故障の山崎雄飛(東京ガス)に代わり、第二戦で先発などをしていました。元々ストレートにボリューム感がなく物足りない投手でしたが、年々少しずつ球速を伸ばしてきた努力家です。都市対抗では、東京ガスに補強され、東京ガス第二戦の先発を任されました。

(投球内容)

 オーソドックスな右本格派ですが、この日は制球が定まらず苦しみました。球速は常時138~142キロぐらい、ストレートにはそれなりの勢いがありました。しかし高めに浮く変化球を狙い打たれ、序盤でマウンドを降りることに。その変化球は、右打者にはスライダーを、左打者にはチェンジアップを多投します。

 気になるのは、かなり球がバラつく制球力。特にストレートも高めに浮くものの勢いがあってそれほど打たれませんが、変化球は狙い打たれます。元々まとまりが売りの投手でしたから、その辺は気になります。フィールディング・牽制も平均的で、クィックも1.2秒台前半と大きな破綻はありません。まだまだ大舞台での経験が、不足していたということでしょうか。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

お尻の一塁側への落としも悪くなく、着地までの粘りも悪く有りません。そのため無理なく変化球が投げられる土台がある割に、ボールが上手く扱えていないのは残念です。球持ちも悪いようには見えないのですが、指先の感覚が悪いですね。そういった意味では、今はストレートよりも、むしろ変化球に課題を感じる内容でした。

<ボールの支配>

グラブも最後まで抱えられているし、足の甲の押しつけも悪く有りません。そのため球のバラツキの原因がよくわかりません。リリースが緊張で不安定だったと言ってしまえばそれまですが、そこまで「球持ち」も悪くは見えませんでしたが・・・

<故障のリスク>

お尻も一塁側に落とせる方なので、体を捻り出すのに無理は感じません。振り下ろす腕の角度にも無理はないので、故障し難いフォームであるように思えます。けして頑強な体には見えませんが、そういった意味では新しいことにも積極的にチャレンジできそうです。

<実戦的な術>

着地までの粘りは平均的で、体の「開き」も並で可も不可もなし。ただ気になったのは、緊張のせいか腕が振れておらず、投げ終わったあとも体に絡んできません。ただ体重移動は好いので、ボールにある程度体重が乗せられており、手元までの勢いも悪く有りませんでした。実際に試合で打たれたのも、ほとんど変化球でした。

(今後は)

 まだストレートにも特別なものは感じませんでしたが、何より変化球・制球力の精度を上げることではないのでしょうか。来年ドラフト候補に成り得るかと言われると微妙なのですが、この一冬の成長次第では、浮上してきても不思議ではありません。

 ただ今は、パワーアップ以上に投球の繊細さが損なわれているので、その状態でのパワーアップには危険を感じます。足元を見据えながら、全体のレベルアップに努めて欲しいと思います。

(2011年 都市対抗)


 
 
大山 暁史(24歳・セガサミー)投手
168/67 左/左
(別府青山-亜細亜大出身)

 
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大塚 椋司(22歳・JX-ENEOS)投手
178/78 右/右
(聖望学園出身)



(どんな選手?)

 昨年の選抜準優勝投手です。しかし夏は、完全にフォームを崩し、埼玉大会の一回戦で敗れました。しかし3月のスポニチ大会では、いきなりMAX149キロの速球で、我々の度肝を抜きました。今や新日本石油の守護神的な役割を担い、社会人を代表するクローザーの1人です。

(投球内容)

 上背はないのですが、ガッチリした体格から繰り出す、ウエートの乗ったストレートは特筆ものです。球速も常時144~MAX149キロを球速表示の厳しい東京ドームで記録し、実に馬力のある投球をする選手です。

 さすがに全国大会で実績のある投手だけに、実に堂々としておりますし、けして無理をしなくても速い球を投げ込めるあたりはさすがです。変化球は、スライダーと縦スラ?でしょうか。多少制球がアバウトで、特にカウントを取るスライダーが高めに浮くところが怖いです。

 クィックも1.0秒台前後で投げ込める超高速クィックの持ち主であり、牽制なども鋭く、力と技を持った選手です。多少アバウトではありますが、物凄く荒削りといった程ではありません。

(今後は)

 春のスポニチ大会では、短いイニングで圧倒していたので、正直よくわからない部分ありました。今回は、もう少し落ち着いて見ることがデキ、課題もわかりましたし、また縦の変化も悪くないこともわかりました。

 今は、ルーキーと言うこともあり、伸び伸び投げ込んで行ける若さ故の特権があります。しかしこれから、チームの重要なところを任されるプレッシャーや相手のマークも増して来るでしょう。そんな時に、どんな力を発揮出来るのか、2年後まで注目したいと思います。

 すでに社会人でも屈指の剛球投手です。更に己を高めて行けるのか、大いに期待して見守って行きたい投手でした。

(2009年・都市対抗)


 
 
磯部 泰(24歳・JX-ENEOS)投手
183/88 右/右
(修徳-シダックス)

 
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大城 基志(25歳・JX-ENEOS)投手
172/63 左/左
(宜野座-名桜大出身)


 
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北原 郷大(25歳・JX-ENEOS)投手
179/83 右/右
(穴吹-亜細亜大出身)

 
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倉又 啓輔(25歳・JX-ENEOS)投手
180/87 左/左
(上田西-亜細亜大出身)



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屋宜 照牾
(24歳・JX-ENEOS)投手
178/79 右/左
(中部商-国士舘大出身)

 
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新垣 勇人(27歳・東芝)投手
183/84 右/右
(国士舘-横浜商科大出身)


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鶴田 祥平(25歳・三菱重工横浜)投手
178/77 右/右
(鳥栖-日体大出身)



(どんな選手?)

 それほどテイクバックを大きく取るフォームではないのですが、コンスタントに140キロ台を記録する勢いのあるボールと130キロ台のスプリット気味に沈む球が有効な選手です。日体大時代から目立っていた投手で、都市対抗予選でも3試合に登板し、防御率0.00と安定しておりました。

(投球内容)

 コンスタントに東京ドームの厳しいスピードガンでも、140キロ台(MAX143キロ)を記録するなど、ボールにそれなりの勢いを感じさせます。変化球もスライダー・スプリット気味の沈む球など、それなりのものがありそうです。都市対抗予選では、6イニングで7奪三振を奪うなど、イニング数を上回る奪三振を奪いました。球の勢いだけでなく、決めても持っている投手です。

 日体大時代は、先発として活躍していた投手にだけに、マウンド捌きや制球にも破綻はありません。先発をしても140キロ台中盤を出す投手なので、球速で見劣ることはありません。

(投球フォーム)

 重心が深く沈んだスリークォーター。お尻は一塁側に落とせており、着地までの粘りもあるので、見分けの難しいカーブやフォークなどの縦の変化の修得も期待できそうです。

 グラブは内にしっかり抱えられており、両サイドの制球は安定していると思います。ただ足の甲の押しつけはできていなく、ボールが高めに浮いたり、フォーム後半へのエネルギー伝達がちゃんとできているのかな?と言う疑問はあるのですが、重心が低く沈んでいる分、ボールは低めに押し込めるかもしれません。

 投球の4大動作では「着地」までの粘りを作ることで、打者のタイミングを狂わすことはできています。「球持ち」も悪くないですのですが「開き」が早くボールが見極めやすいのと「体重移動」が不十分で、前へグッと体重が乗って来るようなボールが投げられないのが気になります。

(今後は)

 社会人2年目の今年は、確かな実績作りの年になって欲しいですね。球速もありますし、縦の変化もあるなど、力はある投手です。あとは、緩急を覚え投球の幅を広げたり、投球フォームに、もう少し工夫が欲しいかなと思います。ドラフト候補としてマークできそうな素材だけに、今年の飛躍が期待される1人です。

(2010年 都市対抗)



 コンスタントに140キロ台~140キロ台中盤を叩き出すも、制球が定まらず、えらくテンポの悪い内容。そのため1回が終わるだけで、試合開始から30分近くかかると言う、非常にだるい試合となりました。

 この投手、球威・球速もソコソコあるのですが、空振りを誘えるない球威型の球質で、高めに浮いた球をことごとく痛打。変化球もスライダーとのコンビネーション中心で、たまにチェンジアップらしき球を織り交ぜて来ます。両サイドを突いて打たせてとるのが身上なのでしょうが、緩急・縦の変化にも乏しく、悪い時に悪いなりの投球が出来ずに早々降板。春観た時も、140~中盤ぐらいの球速は出ておりましたが、底の浅さにピンと来るモノがありませんでした。これだけの球威・球速を誇り、リーグ戦で先発を任されていても、プロ側が反応を示さないのも頷けてしまう内容で、秋改めて実感させられました。ストレートに力はあるので、球質の向上と投球の幅を広げる努力を社会人で期待してみたいです。

(2009年・秋)

 
 
久保 淳平(25歳・三菱重工横浜)投手
186/86 左/左
(小倉工-九州共立大出身)


 
(どんな選手?)

 球威・球速はないのですが、打者がタイミングが取りにくく、打つのに苦労しているのが印象的。真の技巧派左腕と、言えるのではないのでしょうか。

(投球内容)

 何か押し出すようなフォームから、ストレートは、常時130~135キロぐらいまでで、球威・球速に欠けます。しかしフォームのタイミングが取りにくいのか、球が手元で変化するのかわかりませんが、打者が空振りをしたりボールを引っ掛けたりすることが連発。変化球も、カーブ・スライダーとオーソドックスなスタイルなのに。また両サイドに、速球も変化球も散らすことができる制球力も自慢です。

 クィックは、1.3秒弱ぐらいとやや遅いぐらい。しかしマウンド捌きは、非常にリラックスしていて力みがないのが好いと思います。技巧派でありながら、都市対抗予選では10試合で11奪三振とイニング以上の奪三振を奪います。四死球も1と安定した制球力も安定。

(投球フォーム)

 ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込みます。それだけ制球力を、重視していると言うことなのでしょう。お尻の三塁側への落としは並ぐらい、着地までの粘りは正直あまり感じません。そのためカーブのブレーキも、見分けが難しいと言うほどでもなく、縦の鋭い変化は期待できるほどではないと思います。

 グラブはしっかり抱えられていると言うほどではないのですが、最後まで体の近くにはあります。これによって両サイドへの制球力はある程度安定。足の甲での押し付けは、ほとんど浮いてしまっているので、フォーム後半へのエネルギーの伝達は遮断され、ボールも高めに浮きやすいです。これでも制球を支えるのは、ギリギリまでボールを持てる「球持ち」の良さにあります。

 投球の4大動作においては、「開き」が遅くボールが見難いだけでなく、「球持ち」も長くなかなかボールが出てきません。ただ「着地」までの粘りでタイミングを狂わせるのではなく「球持ち」の想像以上の遅さで、打者のタイミングを狂わせます。また「体重移動」も不十分なので、ボールに充分ウエートが乗ってこないのを逆手にとって、クセ球を活かすと言う非常に特殊なタイプです。

(最後に)

 こういった選手が、ドラフト候補に成り得るのかは微妙です。ただルーキーながら、10年以上社会人で飯を食ってきたような人を喰った投球をします。今年は、もっと大事なところを任されることを期待され、そのなかで、どんな投球を披露してくれるのか興味深いです。プロにもいないタイプだけに、左腕だけに面白い存在になるかもしれません。

(2010年 都市対抗)



 初めて観る投手でした。球威は無さそうに見えますがストレートが手元で少し落ちるのか、西武の打者が打ちあぐねていました。

 強力西武打線にこの微妙に変化する球を軸にゴロの山を築きます。5回を投げて斉藤のソロホームランの1失点のみと上々の出来でした。西武第二は真後ろからは観ることができないため斜め後からの観戦でしたが、カーブ・スライダーは確認できました。

(2010年 5月9日 kimi氏)



初先発でリーグ史上10人目のノーヒットノーランを達成した選手です。平均球速は133~134キロで新聞報道ではMAX137キロとのことでした。カーブ、スクリュー、チェンジアップと球種は豊富です。まとまり過ぎかなという印象を受けました。ただ、技術はある選手なのでもう少し球速が出れば面白い投手になると思います。

(2006年 5月19日 華丸氏)


 
石山 泰稚(24歳・ヤマハ)投手
182/75 右/右
(金足農業-東北福祉大出身)

 
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フェリペ・ナデル(24歳・ヤマハ)投手
176/84 右/右
(カントリーキッズ高出身)


 
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(どんな選手?)

 日本人枠でのドラフトを目指して、ブラジルからやってきた選手です。今やヤマハの主戦として今年のプロ入りを狙うまでに成長致しました。5年目の今年のシーズンを終えれば、日本人扱いで、ドラフトを迎えられます。

(投球内容)

 外国人特有の上体投げではなく、下半身を使い配球も日本人的な細やかな投球をします。以前は、140キロ台中盤のストレートでグイグイ押していたようですが、今は常時135キロ前後~MAXでも140キロ前後ぐらいとだいぶ大人しくなりました。その分、制球・投球術にまとまりが見られます。

 小さく横滑りするスライダーを武器に、ブレーキの効いたカーブ・フォークなども投球に織り交ぜます。またフィールディングや牽制は悪くありませんが、クィックが1.2~1.4秒ぐらいと球種などで波があり、。モーションが大きな欠点があります。

 右打者には外角に集め、外角低めのスライダーで仕留めます。また時折フォークなども交えてきます。左打者には、内角を厳しく突きつつ、外角に球を散らす配球。投球に大きな破綻はなく、適度にまとまっていると言った感じです。現状は、絶対的な球種がないのが残念です。

(投球フォーム)

 外国人で、これほどお尻を一塁側に落とせる選手を初めてみました。着地までの時間も稼げているので、見分けの難しいカーブやフォークなどの球種を無理なく使えます。また腕を真上から振り下ろしますが、けして無理な方法で投げていないので、体への負担は少なそうです。

 グラブもしっかり内に抱えられているので、両サイドの制球は安定しております。ただ足の甲の押し付けの時間が短いので、下半身のエネルギー伝達に課題を残します。

 投球フォームの4大動作においては、「着地」「球持ち」はいいです。課題は「開き」の早いフォームと「体重移動」が上手く行っていないので、ボールが手元まで勢いがありません。もう少しウエートの乗った球が投げられると、見違えるようになると思います。

(今後は)

 投球にまとまりが出てきたのは評価できるのですが、ストレートが大人しくなってしまい魅力が半減致しました。ストレートの勢いを取り戻すことができれば、祈願のプロ入りも充分期待できると思います。ストレートに、あえてもう一度こだわって欲しいと思います。

(2010年・都市対抗)



(どんな選手?)

 ブラジルのカントリーキッズ高校出身の黒人投手です。非常に日本人的なフォームをしている点が、外国人特有の身体能力と相まって魅力的です。

(投球内容)

 球速は、常時140キロ前後(MAX142キロ)程度と、驚く程ではありません。ただ球速以上に球威があり、球には力があります。ただ空振りを取るような回転の好い球質ではなく、あくまでも詰まらせて微妙にタイミングをずらすタイプの速球です。

 最大の変化球は、130キロ台のカットボール。この球を中心に添えつつ、カーブ・スライダーなどを織り交ぜてきます。細かい制球はありませんが、四球で自滅すような不安定さは感じません。

(今後は)

 来日3年目を迎える来年は、ヤマハの主戦として活躍が期待されます。緩急を活かすためのカーブが緩く、プロレベルではどうかな?と言う部分と、縦の変化がないところ・速球で空振りが取れないところが、少々物足りないように思えます。その辺で、プロ云々となると微妙なのですが、もうワンランク上積みがあるとNPB入りも意識出来る素材かもしれません。今後の成長に期待したい1人です。

(2009年・都市対抗)

 
戸狩 聡希(22歳・ヤマハ)投手
177/78 左/左
(常葉菊川出身)


 
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上杉 芳貴(24歳・トヨタ自動車)投手
179/75 右/右
(豊田西-中京大出身)

 
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川尻 一旗(25歳・トヨタ自動車)投手
176/70 右/右
(玉野光南出身)



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祖父江 大輔(25歳・トヨタ自動車)投手
174/71 右/左
(愛知高-愛知大出身)



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山内 晴貴(25歳・JR東海)投手
176/80 左/左
(沖縄水産-九州共立大出身)



(どんな選手?)

 沖縄水産時代から注目されてきた左腕で、九州共立大の下級生の時からエースとして活躍してきました。今春のリーグ戦でも、8試合で5勝1敗 防御率0.86と非常に安定した内容を残していたので期待して観たのですが、脇腹の肉離れで力を発揮出来ませんでした。

(投球内容)

 大学選手権の国際武道大戦では、高校時代から観てきて一番悪い内容だったと思います。フォームのバランスを崩し突っ込み気味で、球速も130キロ前後ぐらいまでしか出ませんでした。また球のキレもなく、もうワンランク上積みがあればプロの領域までと言うところまで来ていた投球も、大きく後退した感は否めません。

 変化球も、カーブ・スライダーなどが中心なのですが、シュート系の球もあったはずですが、この試合では目立ちませんえした。牽制はそれなりですが、クィックは相変わらず遅いなど、課題の多い試合となりました。

 球速がないから丁寧だとか、打ちにくいと言うことはなく、何処か状態が悪いのではないかと思えるほどの内容でした。さすがに、この内容では全国レベルでは通用いたしません。

(今後は)

 とりあえず大卒プロ入りは厳しい状況ですが、秋のリーグ戦では立て直しを期待したいです。元々決めてには欠ける部分はありましたが、まとまりのある総合力タイプ。球速も135~140キロ前半程度までは出ていたはずです。フォームのバランスを注意しながら、今後の復活に期待したいと思います。

(2009年・大学選手権)



 上背はないのですが、ガッチリした体型の持ち主で、安定した球筋が魅力の左腕です。個人的にも沖縄水産時代から注目してきた存在です。大学入学後、順調に実績を残してきて2年生だった昨年あたりから、チームの不動のエースに成長致しました。

 球速は、常時135~140キロ台前半ほどと、際だつものはありません。しかし非常にビシッと球筋が良く、最後までボールの勢いの落ちない良い速球を投げます。変化球も、110キロぐらいのカーブ・120キロ台のスライダー・同じく125キロぐらいのシュート気味な球と横の変化を中心とした幅広い投球が持ち味です。

 左腕らしく牽制は鋭く、マウンド捌きも洗練されているのですが、少々クィックが遅いなどの欠点があります。また最大の課題は、ランナーを背負った時に、身体の突っ込みが顕著になる点で、そのときに制球も甘く入る傾向があるようです。

 今春の福岡遠征で観た時は、珍しくリリーフでの登板でした。ただその時も140キロ前後ぐらいと際だつ球威・球速はなく、それほどキャパを抑えて投げているタイプではないように思えます。当然来年の候補として名前が浮上して来るだけの力・実績のある投手です。ただプロと云うことを考えると、もうワンランク上の球速・武器になる球などが欲しい気が致しますね。これからの更なる成長を期待したい1人でした。

(2008年 大学選手権)

高校時代は


 
 
阿部 健太朗(25歳・東海REX)投手
180/82 右/右
(伊香-名城大出身)

 
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森田 貴之(24歳・東海REX)投手
175/83 右/右
(大垣日大-明大出身)

 
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村上 剛輝(25歳・三菱自動車岡崎)投手
180/78 右/右
(東海大菅生出身)


 
高校時代から注目の本格派が、解禁の年を迎えた。

 
宇田川 雄一郎(25歳・三菱自動車岡崎)投手
184/78 左/左

(大谷-京産大)

 
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蓬莱 伸哉(25歳・王子製紙)投手
173/67 左/左
(神戸国際大附出身)


 

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玉水 健太(23歳・王子製紙)投手
176/77 左/左
(神戸国際大附出身)



 中背のオーソドックスなサウスポーです。常時球速は、125~130キロぐらいでしょうか。MAXでは、136キロまで到達したそうです。主に左腕とのコンビネーションで特に右打者内角に食い込む、クロスへの速球を得意としておりました。

 そのため球速以上に打者は、食い込まれていた印象です。ただそれほど手元でキレる球質ではないので、空振りを誘うと云うよりは、内角の球で詰まらせて討ち取るタイプでしょう。大学あたりに進んで野球を続けて行く選手ではあると思いますが、現状特徴らしい特徴が見当たりません。上のレベルで活躍するためには、総合力を引き上げて欲しいと思います。

(2007年・夏)


 

梅津 寛樹(22歳・王子製紙)投手
181/77 右/右
(山形中央出身)


 
 
MAX144キロと言われる選手ですが、実際に130~136キロぐらいで、制球力が身上の好投手といった印象を受けます。特に上体の鋭さを生かし、あまり下半身が使えないフォームになっております。

 足をピンと伸ばすことなく推進するフォームで、地面に着きそうな高さから、前にステップして着地のタイミングを遅らせることが出来ております。

 気になるのは、グラブが最後後ろに抜けてしまい抱え切れていない点です。ただ足の甲の押しつけ、粘りは悪くありません。左右のコーナーワークには不安があるものの、低めに球を集めるのが身上の投手なのでしょうか?

 少し前に身体を傾けるフォームなので、ボールを隠すことは出来ております。また着地の時点でも、ボールを持った腕は隠れており、球の出所は遅そうです。肘をテイクバックの際にしっかり引き上げつつ、腕に無理な角度をつけないのが良いです。ただもう少し球を長く持っていられるようになると、もっと実戦的な投球が出来るような気がいたします。

 投げ終わった後の腕の絡み、バランスなどは悪くないのですが、前への体重の乗りが悪いです。そうするとどうしても、速球の勢いが物足りないものになっていそうです。

 投球の4大動作である着地・球持ち・開き・体重移動の観点では、球持ちと体重移動に課題があることがわかりました。この変が改善出来てくると、もっと生きた球が手元まで来る気がいたします。腕の振りも良く、実戦派としての魅力はありそうですが、もう少し球威・球速を増して迫力を付けたいですね。今後のパワーアップに期待したい投手です。何処かで、生の投球を観れればと思っております。

(2008年・夏)


 
金平 将至(21歳・東海理化)投手
183/73 左/左
(高岡第一出身


 
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高木 勇人(23歳・三菱重工名古屋)投手
178/80 右/右


 
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高橋 朋己(24歳・西濃運輸)投手
174/75 左/左
(加藤学園-岐阜成徳学園大出身)



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好永 貴雄(24歳・西濃運輸)投手
175/66 左/左



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平生 拓也(22歳・西濃運輸)投手
175/80 右/右
(宇治山田商出身)


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串木野 翔平(25歳・ニチダイ)投手
183/75 右/右
(東農大三-東京情報大出身)


 
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尾崎 翔一(25歳・日本新薬)投手
176/70 右/右


 
(どんな選手?)

 天理大時代に、偶然関西で見たのですが、中々力のある140キロ台の速球を投げ込んでいたので、記憶に残っている選手です。ルーキーながら予選3試合に登板して、防御率0.00と安定した投球を魅せました。

(投球内容)

 オーソドックスなフォームの右腕ですが、球速は常時135~MAX141キロぐらい。驚く程ではないのですが、ストレートには勢いがあり球速以上に威力を感じました。変化球は、カーブ・スライダー・フォーク系の球など、一通りあるようです。

 クィックは、1.05~1.10秒前後素早く、牽制は平均的。細かい制球力はありませんが、適度に破綻のない投球は出来るぐらいのまとまりは感じます。

(今後は)

 現状、来年のドラフト候補になり得るかは微妙ですが、力のある球を投げ込むだけに、更に成長が見込めるようだと来年楽しみです。大学時代は、知る人ぞ知る投手だった投手が、成長して行く姿は楽しみなものです。今後も期待して見守りたい1人でした。

(2009年・都市対抗)

 
中村 駿介(24歳・日本新薬)投手
186/93 右/右
(滋賀学園-亜細亜大出身)

 
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井藤 孝平(24歳・日本新薬)投手
180/75 左/左
(朝日大出身)



(どんな選手?)

 均整の取れた体格の左腕で、ワンテンポ遅れて出てくるような、独特のフォームで相手のタイミングを崩すのが自慢。都市対抗予選では登板がありませんでしたが、本戦ではリリーフとして登場し、スカウトにその存在感を示したルーキーでした。

(投球内容)

 ストレートの球速は、135~MAX142キロぐらいと平均的。ただ少し、タイミングが取りにくいフォームに特徴があります。球速も力を入れれば140キロ台を連発できるのですが、力を入れて投げると制球を乱す傾向にあり、平常心で130キロ台後半のストレートを投げている方が良さそう。

 変化球は、思わずタイミングを狂わされる100キロ台の大きなカーブ。それに120キロ台のスライダーを併せ持ちます。ただ気になるのは、速球も変化球も高めに集まるので、タイミングを狂わされても、バットに当てて粘ることができます。クィックこそ1.15~1.20秒でまとめられますが、マウンド捌き・制球力共に、まだまだ安定感に欠けるところがあります。

(投球フォーム)

 やや変則故にバランスが悪いのですが、その分タイミングが取りにくいのが、また長所でもあります。

 お尻を三塁側(左腕は)に落とせないフォームなのですが、やや無理な体の動かし方をしてカーブを捻り出します。グラブをしっかり抱えられ、足の甲の押しつけもできている割に制球が定まらないのは、フォーム全体の軸がブレてしまっているからでしょう。

 投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」においては、かなり後ろまで入るテイクバックのため故障は心配ですが、なかなかボールが出てこない「開き」の遅さに最大の特徴があります。課題は、「体重移動」が上手くできていない、エネルギー伝達の悪さにあります。そのためストレートに勢いは出しにくいのですが、タイミングがとりずらいと言う効果があります。

(今後は)

 これといった武器はないのですが、打ちにくさを全面に出して、イヤラシイ投球に徹して欲しいですね。ただプロとなると、何か武器になる球が欲しいかなと思います。指名解禁を迎える今年、貴重な左腕として注目されると思いますが、その期待に応えられるのか注目したいですね。

(2010年・都市対抗)


 
 
村上 佑樹(25歳・日本新薬)投手
181/83 右/右
(葺合高-八戸大出身)


 
 正直、この選手のことは知らなかったのだが、試合では終盤に登場して、速球のみで押し早稲田打線を牛耳っていた。球速は、コンスタントに140キロ台後半をマーク。MAX149キロの速球は、学生球界でもトップランクの速球投手だ。全く無名の中に、こんな選手が潜んでいるとは、世の中まだまだ広い。八戸大には、神宮大会には登録されていなかった川上や有竹など高校時代から注目の選手の名前もある。どんな選手が、これからも飛び出して来るのか、末恐ろしいチームである。

(2007年・神宮大会)

 
山田 龍平(25歳・大和高田クラブ)投手
179/71 右/右
(伊吹-佛教大出身)



 
(どんな投手?)

 チームメイトの古田共に、秋は防御率2位の防御率0.98で、ベストナインに輝いている投手です。熱いハートを秘めた好投手です。

(ピッチングスタイル)

 オーソドックスな右の本格派で、常時140キロ台(MAX143キロを記録)する速球には、伸びと球威を感じさせるボリューム感のある速球を投げ込んできます。変化球は、横滑りするスライダーとのコンビネーション。外角に球を集めつつ、時々内角にズバッと決めてきます。制球・投球に破綻はない投手です。

(今後は)

 球種が少ないので、攻めのバリエーションを広げて欲しいです。投手としての一定レベルのまとまりと球の威力がある選手です。何か武器になるものを身につけられると良いですね。それが出来れば、プロへの扉も見えて来るかもしれません。社会人での活躍も期待出来る素材なので、名前は覚えておいて欲しい投手です。

(2008年 神宮大会)


 
藤井 貴之(24歳・日本生命)投手
185/85 右/右
(天理-同志社大出身)

 
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秋吉 亮(23歳・パナソニック)投手
182/76 右/右
(都足立新田-中央学院大出身)


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公文 克彦(20歳・大阪ガス)投手
172/75 左/左
(高知高出身)


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館山 淳(22歳・大阪ガス)投手
185/75 右/右
(県和歌山商出身)



 さて気温37度の猛暑の中、また帰りの電車の時間との睨めっこで、僅か3イニング程度の観戦ですが、今年の和歌山を代表する、この投手を観て参りました。

 MAX143キロと評判の投手でしたが、この暑さもあり球速は常時130キロ前後。ス~と伸びて来る感じのストレートを投げ込んで来ます。少し引き上げた足をブランとするフォームなのですが、その割に身体が突っ込むことが多い気が致しました。

 変化球は、カーブ・スライダーなどを織り交ぜるオーソドックスなスタイル。フィールディング・牽制も基準以上で、クィックも1.1秒台とまずまずです。マウンド捌きなども悪くないのですが、それほど際だつ球はないように思えます。

 気になるのは球が見やすいのか?ことごとく速球を捉えられていたこと。現状ストライクゾーンに球を集めることは苦にしないようですが、細かいコースの投げ別け、相手打者を翻弄するような投球フォームは、まだまだ身につけていないようです。

 またプレースタイルなどを観ていると、まだまだ野球への意識・集中力にも欠ける印象で高卒でプロを目指すような選手ではないようです。ここは、心技体すべての面で、大学などで、力を付けてからにしたいところです。素材としての可能性は感じられるものの、まだまだ、これからの選手ではないのでしょうか。

(2008年・夏)



 春に成長して吉本、坂口そして館山の3本柱となり今の県和商は強そうです。身長はあるのですが少し細い。ストレートは135キロくらい、そしてカーブがよいです。次期県和商のエース候補です。

(2007年 7月2日 智辯ファン氏)

 
 
松永 昴大(24歳・大阪ガス)投手
175/76 左/左
(高松商-関西国際大出身)

 
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安倍 健輝(26歳・NTT西日本)投手
180/81 右/右
(近畿大出身)

 
 
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姫野 浩次(25歳・NTT西日本)投手
178/77 右/左
(香里丘-龍谷大出身)


 
(どんな選手?)

 正直これまでも観たことがあったと思うが、あまり気にしたことがなかった投手。しかし大学選手権・日本文理大戦では常時145キロ前後の速球を投げ込むなど、地方リーグでもトップクラスの球速であることを実証した。今春のリーグ戦では、5試合 3勝0敗 防御率2.45を記録した。

(投球内容)

 それほど上背がない上に、フォームにも威圧感がないタイプなので、怖さを感じないタイプではある。リーグ戦では、先発でマウンドに上がる投手なのだが、この日はリリーフ登板。そのため常時145キロ前後・MAX148キロを記録するも、それほど速球に図抜けたモノは感じなかった。ただ結構速球が、低めに集まることは評価したい。

 変化球は、カーブ・縦横2種類のスライダーだろうか?コントロールを気をつけるあまり、この試合では微妙なコースに決まらず四球を出している。これだけの球を持ちながら、防御率2.45と、大学生投手としては並な成績。プロを意識するのであれば、最低でも防御率1点台・あるいは0点台と図抜けた数字をリーグ戦で残して欲しい。

(今後は)

 もう少し先発での投球など、じっくり観たい部分はある。ただリリーフをすれば、このぐらいの球は連発出来ることがわかった。秋まで注目してみたいとは思うが、現状は社会人経由の投手かなと言う印象は否めなかった。

(2009年・大学選手権)

 
増田 達至(24歳・NTT西日本)投手
181/78 右/右
(柳学園-福井工大出身)

 
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梶本 侑平(25歳・新日鐵広畑)投手
175/75 右/右
(姫路工出身)


 
(どんな選手?)

 高卒5年目の選手ですが、確実に実績を積み上げている投手です。サイドハンドぐらいの腕の位置から、キレのある球を投げ込みます。都市対抗予選でも3試合に登板して、本戦では緒戦の先発を任されました。

(投球内容)

 球速は、135キロ前後(MAX137キロ)程度ですが、非常にキレある球質なので、それより速く感じさせます。またこの投手が面白いのは、サイドハンドにしては珍しく、速球とシンカーとのコンビネーションで、スライダーは殆どみられない配球にあります。

 ただクィックは、1.3秒台とモーションを盗まれやすかったり、結構イージーミスのフィールディングを魅せたり、投球以外の部分が残念です。ただ昨年のレポートでは、クィックは1.1秒台・スライダー・カーブなども投げていたと言うのも、まるで別人のようです。

 制球は、ストライクゾーンにテンポよく投げ込み、適度に両サイドに投げ分けると言った程度。時々甘く真ん中近辺や高めに浮く球も少なくなく、その辺の甘さを感じずにはいられません。スケールよりも、実戦型と言うタイプで、今後大きく球速をUPさせるとか、そういった成長は期待できそうもありません。

(今後は)

 何かもう一つ、絶対的な武器や特徴が欲しいですね。やはりプロとなると、まだまだ物足りないことはは否めません。ただピッチングスタイルを、この一年で劇的に変えたことは大変興味深いです。それ故に、来年はどうなっているんだろと言う期待は抱かせてくれる選手です。


(2010年・都市対抗)




(どんな選手?)

 右スリークオーター投手で、姫路工から入社した若手投手です。新日鉄広畑から補強選手として、今回も都市対抗出場を果たしました。

(投球内容)

 右のスリークオーターにしては、135キロ前後のストーレートに、カーブ・スライダー・チェンジアップなど、一通りの球を持っております。外角を中心に球を集める投球なのですが、フォームには躍動感があり、球速よりは勢いを感じさせる球を投げ込みます。

 牽制も鋭く、クィックも1.1秒台と素早いです。マウンド捌き・投球センスなどは悪くありませんが、やはり右スリークオーターらしく、やや左打者から球が見やすいようで、痛打を浴びる場面が目立ちました。

(今後は)

 左打者対策と、何か武器になる変化球が欲しいですね。期待の高卒投手の1人ですが、タイプ的にはプロ云々と言うスケール感があるタイプではありません。より実戦的な投球を追求して、長く社会人野球に貢献して欲しい選手です。

(2009年・都市対抗)


山田 和宏(25歳・新日鉄広畑)投手
186/75 右/右
(新宮-九州共立大出身)

 
 
イマイチ恵まれた体格を生かし切れていないが、秘めたる才能開花に期待。

 
河野 秀数(24歳・新日鉄広畑)投手
173/75 右/右 
(佛教大出身)


 
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守安 玲緒(24歳・三菱重工神戸)投手
182/78 右/右 
(富士大出身)


 
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井上 公志(24歳・シティライト岡山)投手
180/80 右/右
(育英-岐阜成徳学園大出身)


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岩澤 正登(25歳・JFE西日本)投手
187/67 左/左
(立命館-国士舘大出身)



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岸本 尚也(25歳・伯和ビクトリーズ)投手
178/89 右/右
(如水館-福山大出身)


 
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中元 勇作(24歳・伯和ビクトリーズ)投手
178/66 左/左
 (竹原-近大工学部出身)



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前田 慎一郎(23歳・三菱重工三原)投手
191/82 右/右
(熊本工出身)


 
高校時代は、熊工で注目された大型右腕。ルーキーだった昨年も、中国地区で注目された大型右腕です。ただ投球練習時から制球が定まらず、完全にビビッてしまったのか、腕が縮こまったままの登板でした。

 球速も130キロ前後ぐらいしか出ず、如何せんストライクが入りません。個人的には、かなり期待していたのですが、残念な結果に終わりました。木嶋とこの前田の乱調が、カープの逆転を許す大きな要因になったことは否ません。身体は大きいのですが、ハートの方が心配になってしまう内容です。

 ただ観戦していると、持ち得るキャパシティは、現時点で140キロ前後は出せそうですし、球に球威は感じます。この経験を糧に、来年の交流戦では力でカープ若手を牛耳って頂きたい。如何せん高卒2年目に入ったばかりの選手。失敗は誰でもありますから、その苦い経験をどう生かすかで、その人の今後は決まってきます。代表に選ばれたことに誇りを持ち、更なる精進を期待してみたいと思います。

(2008年・プロアマ交流戦)



 去年熊本工業で甲子園に出場した大型投手。ほぼサイドに近いスリークォーターで全体的に「もっさり」した印象を受ける。しかし腕が長く柔らかいせいかMAX141km/hの直球と120km/h前後のスライダーを投げ込んでいた。

 三菱三原にとって久しぶりの「即戦力」の投手ではあるが、まだまだ体は出来ておらず、マウンド上ですごく頼りなく見える。球速ほど球の切れもなく、まだまだ体をもてあましている。

 大型投手は時間がかかる。そのことを本人が意識して、どれだけ自分の体をいじめられるか、その辺が今後のポイントになりそう。

(2007年 5月14日 広島人氏)

高校時代は


 
長谷川 俊(25歳・三菱重工三原)投手
177/72 右/右
(高陽東-専修大出身)



 
(どんな選手?)

 春先のカープVS中国地区社会人選抜の試合でも観戦した、中国地区を代表する速球派右腕です。都市対抗では、三菱重工広島に補強選手として出場し、リリーフで登板致しました。

(投球内容)

 コンスタントに140キロ台を記録できる勢いのある速球と、横滑りするスライダ・空振りの奪えるフォークなどを併せ持ちます。制球も適度に両コーナーに散ってきますが、やや投球が一辺倒になる傾向があります。

 クィックは、1.25~1.3秒強ぐらいと、やや遅いのが気になります。マウンド捌き・間の取り方にはあまりセンスを感じず、むしろ球の勢いで押すリリーフタイプだと考えられます。

(投球フォーム)

 ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込みます。お尻の落とし自体は好いのですが、着地までの粘りに欠けるので、その辺が見分けの難しいカーブの修得や縦の変化を投げる時の負担はつながる可能性は否定できません。

 グラブが投げ終わったあと後ろに抜けてしまい、足の甲の押しつけも甘い傾向にあります。それでも「球持ち」がよいことで、指先まで力を伝えられ制球を支えます。腕の角度にも無理がなく、タフ活躍が期待できるタイプではないのでしょうか。

 投球の4大動作においては、「着地」までの粘りに欠け一辺倒になりがちなのと「開き」が早く、ボールが見極めやすくなり、更に「体重移動」も不十分で、強引に上半身を振ってボールを勢いを出そうとするなど課題が多いフォームです。

(今後は)

 速球・スライダー・フォークなどは悪くないのですが、細かいコントロール・緩急など投球全体の総合力で観たときに、物足りないものを感じます。今年社会人3年目を迎えますが、もうワンランク・ツーランク上積みがないと、プロ入りは厳しそうです。それでも力のある球を投げられる投手として、覚えていて損はないのではないのでしょうか。


(2010年・都市対抗)




 高陽東時代から、剛球投手として知られていた投手です。セットポジションから投げ込む投手で、マツダスタジアムのガンで常時130キロ~MAXで140キロだったかな?私は、マイガンを2イニング目から少し使ったのですが、MAXで86マイル(137.6キロ)でした。

 球威はソコソコあって力強いのですが、空振りを誘うと言う伸びやキレがある球質ではありません。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップなど一通りありますが、これといった抜けた球はなかった気が致します。特に制球・マウンド捌きに破綻はありませんでしたが、喜田剛にライトスタンドに叩きこまれてからペースが乱れるなど、セルフコントロールに課題を感じる内容でした。

(2010年 広島カープVS社会人選抜)

 
河合 勇志(22歳・ツネイシ)投手
177/78 右/右
(北大津出身)



 
下級生の時から主戦として活躍してきた投手で、2008年度の滋賀を代表する好投手です。中背の体格から、少し肘の下がった典型的なスライダー投手の投げ方をするスリークオーター投手です。甲子園では、私が確認した中では、MAX143キロぐらいですが、配球の多くが、縦・横のスライダー中心に組み立てられております。

 昨夏から比べても、体重は4キロほど増したようなのですが、球威・球速といった意味では大きな成長は感じられませんでした。配球も、かなりスライダーに偏っておりました。ストライクを先行出来る制球力はあるのですが、ストライクゾーンの枠の中での制球力に甘さがあります。また速球をあまり魅せていなかったからかもしれませんが、自慢の縦のスライダーで、もう少し空振りが奪えても好かったかなと思えます。

 この選手は、非常に野球センスに優れた選手。そのため投手としてのマウンド捌きに加えフィールディングや牽制なども、中々上手いものがあります。ただセンスはあるのですが今後の上積みと云った意味では、少々物足りないものがあるのは確かです。

 今後も、その完成度の高さから、大学などで早い時期から登板出来るタイプだと思います。そこで、もうワンランク投手としての総合力が備わって来ると、社会人などの道も開けて来るかもしれません。夏に向けて、もうワンランク上の投球を期待したい選手でした。

(2008年・センバツ)



 2年時から北大津の主戦をはり、滋賀を代表する好投手として活躍してきた投手です。センバツにも出場する投手なので、注目して頂きたい好投手です。

 中背の体格で、それほどスケール感じるような選手ではありません。それでも常時135キロ前後のストレート(MAX137キロ)と、スライダー・フォークなどを織り交ぜ、イニング数を遙かに上回る三振を奪える、球の威力は魅力です。

 元々試合をまとめるセンスがありますが、凄みのある素材ではありません。ただ縦に落差のあるフォームが投げられるのが、三振を奪える大きな要因となっているようです。典型的なスライダー投手の投げ方から球を落として来るので、身体への負担が心配ではありますが、高校生の段階でしっかり縦の変化を使える貴重な投手です。高卒プロに行くようなスケール型ではありませんが、センバツでもその投球が注目されます。

(2007年・夏)



 2年春の時点で、常時135キロ前後の球速を叩き出す投手だが、まだまだ球速程の球質ではないのが残念。ただこの投手、興味深いのは独特の一度浮き上がって沈むナックルカーブのような変化球が極めて有効だ。

 制球力・投球テンポ等まだまだ課題も多いが、速球が140キロ前後出て、この球を投げられるようになると、相当厄介だろう。この球は、上の世界でも充分通用する球種になるのではないのだろうか。まだまだ2年生の春時点、意識次第では面白い存在に成りえるだろう。

(2007年・選抜)


 
鮫島 優樹(24歳・三菱重工広島)投手
178/75 右/左
(神村学園-MSH塩見)


 
(どんな選手?)

 コンスタントに140キロ台を超えるストレートと縦の変化を武器にする投手です。この縦の変化で空振りを誘える貴重な存在です。都市対抗予選では、3試合連続で先発し、チームを東京ドームに導きました。

(投球内容)

 常時140キロ台を超えて来るストレートには、それなりの勢いを感じさせます。ただボールがかなり高めに集まる傾向にあり、更に中へ中へと甘く入ってくるところが気がかりです。変化球は、カーブ・スライダーなどもありますが、圧倒的にフォークだかチェンジアップのような縦の変化とのコンビネーション。この球が非常に落差があり、打者の空振りを誘います。

 右打者の外角低めにスライダーを集められる精度とフォークの威力には観るべきものがあります。ただストレートが暴れたり、中に甘く入って来ることが多いので、その点が残念です。都市対抗予選では、24回2/3イニングで四死球は4つと、四死球で自滅するタイプではありませんが、ストライクゾーン内の微妙な投げわけに課題を感じます。

 牽制は、それほど鋭いものを交えませんが平均レベル。クィックは、1.25~1.30秒ぐらいと若干遅い気が致します。特にマウンド捌きにセンスを感じさせるわけではありませんが、そうかといって全然ダメなわけではありません。そういった投手としてのセンスは、平均的な投手ではないのでしょうか。

 足を引き上げ空中でピンと伸ばす時に、少し地面に向かいながら伸びている。更にかなり二塁側に送り込む分、お尻の一塁側への落としは甘めになる。それでも前に大きくステップすることで、着地までの時間を稼ぐことはできており、身体を捻り出す時間は確保できているので、ある程度の変化球は期待できる。

 グラブを最後までしっかり内に抱えることで、両サイドの制球は安定。ただ足の甲での押しつけが浮き気味なので腰高になり、どうしてもボールが高めに浮きやすい。腕に角度をつけて投げている割に、動作に無理がないので、故障の可能性は低そうだ。

 投球の4大動作においては、「着地」「開き」「体重移動」共に平均的だが、「球持ち」が浅く、ボールが押し込めていない。そのためボールが高く抜けやすい。この点が改善できてくると、かなり投球に粘っこさが出てくるのではないのだろうか。

(今後は)

 球一つ一つには威力があり、特に縦の変化を持っている点は大きい。ただ勝負どころで甘くなる傾向が強く、好い球を持っていても、あと一歩結果が伴わない、そんな投球になりがちだ。まだ年齢も若いし、ドラフト候補としてマークできる素材だと思うが、このツメの甘さを、今年いかに改善できるのかで指名の有無も決まりそう。今後も、注目してその変化に注意したい。

(2010年・都市対抗)


 
江村 将也(25歳・ワイテック)投手
180/70 左/左
(日大出身)

 
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千谷 和斗(25歳・JR四国)投手
175/70 左/左
(中村出身)


 
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菊地 翔太(21歳・JR九州)投手
186/90 右/右 
(一関学院出身)



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山中 浩史(27歳・HONDA熊本)投手
175/80 右/右
(必由館-九州東海大出身)

ソフトバンク6位

 

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有迫 亮(24歳・三菱重工長崎)投手
178/78 左/左


 

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宇土 宏矢(23歳 三菱重工長崎)投手
182/87 右/右




(どんな選手?)

 島原中央時代から、長崎県下屈指の速球派でした。入社2年目の今年、都市対抗緒戦の先発を任されると言う大役を担った、期待の若手投手です。

(投球内容)

 前に身体が倒れ込んで来るようなフォームから、角度と球威を非常に感じさせる130キロ台後半~MAX142キロの速球は、球速以上の自己主張が出来る球を投げ込んで来ます。

 変化球も、カーブの他に、独特に縦に割れるスライダーと横に曲がるスライダーがあるようで、何か小桧山雅仁(日本石油-ベイスターズ)投手を彷彿させる球を投げ込んで来ます。

 牽制は並レベルですが、クィックは1.05秒前後と素早い。ただ一見、荒れ荒れの投球に見えるのだが、意外に球をコースに集まるなど、適度に球が散るあたりが、独特の変化と相まって、的を絞り難くさせているのかもしれない。

(今後は)

 高卒3年目を迎える来年、ドラフト候補としては名前があがって来る選手でしょう。ただ本当の意味で、どの程度の実戦力があるかは微妙であり、もうワンランク・ツーランクのレベルアップを望みたいところです。そうすれば、上位指名でプロ入りも意識出来る存在かもしれません。現時点では、あくまでも候補になり得ると言うレベルでしかないと思います。今後に期待したい選手でした。

(2009年・都市対抗)

 
 
西 智矢(23歳・三菱重工長崎)投手
172/73 左/左
(多良木出身)

 
140キロ台中盤のストレートで、プロ注目の速球派。

 
池間 裕也(23歳・沖縄電力)投手
174/67 左/左
(中部商出身)


 高校時代は、強肩・俊足の高い身体能力を活かし、130キロ台中盤~最速で140キロ台を記録するキレのある球が魅力の投手だった。社会人入り後も球威を増した。

 
 
伊波 翔吾(21歳・沖縄電力)投手
173/76 右/左



 
(どんな選手?)

 浦添商で、東浜(沖縄尚学-亜細亜大)のライバルとして、全国的にも知れ渡った選手です。ルーキーの活躍が目立つ今年の都市対抗でも、高卒1年目で投げていた投手は、この選手だけかもしれません。ただこの試合では、改めてこの選手の能力の高さを魅せてくれた反面、甘く入れば痛打されるんだと言う社会人野球の厳しさを見せつけられる登板となってしまいました。

(投球内容)

 上背はないのですが、コンスタントに140キロ台を記録し、MAXで145キロまで記録しておりました。高校時代の彼の能力からすれば当然の数字ですが、やはり高卒一年目の選手と考えると際だちます。

 これに、130キロ前後で曲がりながら落ちるスライダー、カーブ・フォークなども織り交ぜます。フォークの落差なども悪くないのですが、まだまだ信頼出来る程の絶対的な精度ではないようです。

 牽制は鋭く、フィールディングは素晴らしい選手。ただクィックは、1.25秒ぐらいと並レベルでした。マウンド捌き・度胸などはさすがなのですが、やはり高校時代同様に、ピンチになると投球が一辺倒になったり、甘く入る球を痛打されておりました。この辺の投球の幅の無さ・奥行きの浅さを、如何に改善して行けるのかが、今後の大いなる課題であると思います。

(今後は)

 恐らく、縦の変化に磨きをかけることで、存在感を増して行くと思います。同タイプの三嶋(法大)あたりが、破格な球速で化けておりますが、彼のようなパワーピッチを目指すのか、より攻めのバリエーションを増すことで、実戦力を磨いて行くのか注目されるところです。

 今年社会人に進んだ高卒ルーキーでは、トップランクの素材。ぜひ、社会人球界は、この素材を大成させて欲しいところです。今後も、どんな成長を遂げて行くのか、期待して見守り選手でした。

(2009年・都市対抗)

 
金城 賢一(22歳・エナジック)投手
177/75 左/左
(沖縄尚学中退-日本ウェルネス)



 
(どんな選手)

 全く知らなかった投手ですが、JR九州の補強選手として選ばれ、140キロ台中盤の速球を連発する、社会人の隠れた逸材でした。

(投球内容)

 まだストレートは結構暴れるのですが、正統派左腕でコンスタントに140キロ台を記録し、140キロ台中盤ぐらいまでたたき出していました。そのストレートには勢いがあり、素材としては2011年度組でも社会人屈指の左腕ではないのでしょうか。

 変化球は、左腕らしい大きなカーブとのコンビネーション。それに、スライダーなどを織り交ぜるオーソドックスなタイプです。現状は、アバウトに両サイドに散らせつつ、球の威力で抑えるといった感じ。細かい制球力やマウンド捌きはありませんが、ピンチでも動じないハートの持ち主ではあるようです。クィックは、1.20~1.30秒弱ぐらいと、さほど素早くなく、牽制も鋭い牽制は魅せません。まだまだ総合力で未完成な部分もあり、残留したのは妥当だったかもしれません。

(投球フォーム)

 引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、お尻の三塁側(左投手は)への落としは甘くなりがちです。それでも「着地」までに、ある程度前に重心を逃がすことができているので、ある程度の変化球は投げられ、カーブなどを投げることができています。

 グラブはしっかり抱えられていると言うほどではありませんが、最後まで体の近くにあり、両サイドへの制球はソコソコ。ただ足の甲での押し付けは、つま先のみで重心はやや高いです。そのため球は、高めに浮きやすい傾向にあります。テイクバックした時に、肩のラインよりも腕が入り込んだり、腕の振り下ろす角度にも少し無理があり、故障には充分注意して欲しいです。

 投球の4大動作においては、体に捻りを加えて球の出所を隠し「開き」が遅いのは好感。「着地」「体重移動」も悪くありませんが、指先の感覚はイマイチで「球持ち」はあまりよくないタイプかと思います。もっとボールを長く持つ粘っこさが投球に出てくると好いですね。

(最後に)

 まだまだ勢いにかまけたタイプですが、素材としてはピカイチです。本格派左腕らしく細かい制球力はないのですが、「開き」が抑えられている貴重なタイプ。この一年でしっかり実績を作れれば、上位指名で消えても全然不思議ではありません。期待して、この一年を見守ってみたい選手でした。

(2010年 都市対抗)






2012年度 野手候補リスト



 
安田 尚造(25歳・JR東日本東北)三塁
168/68 右/左 
(仙台大出身)

 
 社会人2年目の昨年は、都市対抗で首位打者を獲得。社会人を代表する若手として、社会人代表選抜の一員にも選出されました。

(第一印象)

 典型的な巧打者タイプで、コツコツと当てて来るスタイル。ただそのぶん、スイングにひ弱さを感じます。

(守備・走塁面)

 森内投手が完全試合した試合の模様を観たのですが、打球が一度もサードには飛んで来なかったのではないのでしょうか。ちなみに、都市対抗予選の3試合では失策は無し。ただ巧打者タイプの選手だけに、三塁手としてはスケール不足です。二遊間を担えるようだと、またアピール度は違うのでしょうが。
 
一塁までの塁間は、4.15秒前後。プロの基準である4.2秒を上回りますが、それほど際立つ数字ではありません。ただ都市対抗予選の4試合で4盗塁を決めるなど、出塁すれば積極的に盗塁を決める実戦的な走力はあるようです。

(打撃内容)

 前足を軽く引いて、グリップの高さは平均的です。特に構えに特筆すべき点はありませんが、始動は「平均的な仕掛け」を採用するなど、意外に中距離スタイルです。

<長所>

 足を上げてから下ろすまでの「間」が取れているので、速球にも変化球にも対応しやすい幅広さがあります。またベース側にインステップして踏み込むので、外の球や低めの球にも喰らいついて行けます。踏み込んだ足元もブレないので、打ち損じも少ないはず。

 トップの作りは平均的ですが、バットの振り出しも悪くなく、上手く頭を残して難しい球にも対応できます。

 足の上げ下げは大きい割には、目線の動きは抑えられています。体の開きも我慢でき、軸足にも粘りを感じます。

<課題>

 技術的には大きな欠点はないのですが、スイング自体が弱く、プロ仕様ではありません。もう少し当てるだけでなく、強く振り抜ける鋭さが欲しいですね。

(最後に)

 さすがに当てる技術には優れていますが、強く叩けないスイングはプロ向きではありません。また三塁手としてはよくわからなかったのですが、スケール不足は否めません。走力に関しては、その能力以上に走塁センスはありそうです。

 年齢的にはドラフト適齢期ですが、ドラフト候補といったタイプではありません。むしろ長く社会人で、チームのために貢献して欲しいタイプの巧打者、そんな感じの選手でした。

(2011年 都市対抗)


黒葛原 祥(24歳・日立製作所)内野
168/67 右/左
(横浜-立正大出身)


 

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小林 雄斗(25歳・日立製作所)外野
171/70 右/左
(新田-明治大出身)


 
明治の核弾頭を務める選手で、非凡なミートセンスが、下級生の時から光る選手です。俊足・好守・巧打の三拍子揃ったプレーヤーです。

(守備・走塁面)

今回の観戦では、正確なラップは計測出来ませんでしたが、恐らく塁間を4.0秒前後では走り抜けるだけの確かな脚力があると思われます。春のシーズンでは、9盗塁を記録するなど、やはり足で揺さぶるのが、彼の持ち味です。

中堅手としても守備範囲は、まずまず広そうです。ただ気になるのは、地肩が強くないところでしょうか。この辺が、どうしても俊足・好守の選手だけに惜しいところです。

(打撃面)

肝心の打撃なのですが、スクエアスタンスで足を揃え、グリップの高さは平均的な高さですが、あらかじめ捕手側に引いて身体の近くに固めて添えます。腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢などもそれなりで、打席で軽く揺らいで、自分のリズムで立てているのは良いです。

投手の重心が下がる途中で始動する「早めの仕掛け」を採用。これは、典型的なアベレージ打者が採用するスタイルです。まさに彼のプレースタイルと合致しているように思えます。そして足をまわし込んで、真っ直ぐ踏み出します。回し込むことで、打撃の幅を広げつつ、真っ直ぐ踏み出すことで、内角でも外角の球にも対応した打撃が出来ます。踏み込んだ足下もブレないので、外の球もカベを崩さず開きを抑え、しっかり対応することが出来そうです。

トップは浅く、グリップは奥に入らないなど、ロスを極力減らしたスタイルなのですが、強く叩くと云うよりは、当てに行く感じのスイングです。バットを寝せて振り出すのですが、少し肘が下がるのが気になります。それでもスイング軌道がドアスイングにならないように、バットの先端が下がらない水平打ちを強く意識したスイングになっておりますが、何かスイングがいびつです。スイングの弧は小さく、フォローも大きくないスイングです。

上のレベルを意識すると、当てに行くスイングでは力負けします。それだけに強くボールを叩くスイングにして行かないと、せっかくのミートセンスがあっても、力負けしてしまい結果が伴いません。そのため観ていても、スイングの弱さが気になります。

(今後)

持ち得るミートセンス・総合的な野球センスには良いものがある選手です。それだけに、社会人で活躍するためには、強く叩くスイングを磨きをかけ、打球に鋭さを増して欲しいと思います。あとはスイングがいびつなので、上から振り下ろすスイングをあえて意識した方が私は良いと思います。スイングの改善さえ出来れば、面白い選手だと思います。

(2008年・夏)

 
溝端 忠(25歳・日立製作所)外野
184/74 左/左
(近大附-近畿大出身)


 
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岩崎 巨之(25歳・日立製作所)外野
170/70 左/左
(東海大相模-国際武道大出身)


 
(どんな選手?)

 東海大相模時代は、強打の核弾頭として活躍。身体の小ささを感じさせない、思いっきりの良いスイングが魅力です。大学選手権では、3番・左翼手として出場。春季リーグでは、打率.225厘 0本 2打点と低迷いたしましたが、主将としてチームを大学選手権に導きました。

(守備・走塁面)

 小柄な選手なのですが、塁間4.3秒前後と、あまり足が速くないのが残念です。左翼としても並で、あまり守備・走塁で際だつものはないように思えます。

(打撃)

 グリップを下げた構えから、独特のハンドリングをする選手です。少々ヒッチする癖のあるスイングの選手なのですが、ヘッドスピードの鋭さと打球の強さには目を見張るものがあります。ミートセンスは、それほど光りませんが、甘い球を思いっきり引っぱたく打撃は、観ていて気持ちの良い選手です。

(今後は)

 その強打と実績から、社会人に進んで野球を続ける選手だと思われます。秋のリーグ戦では、モノの違いを、ぜひリーグで魅せて欲しい千葉リーグを代表する野手の1人ですね。

(2009年・大学選手権)




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福田 力斗(25歳・住友金属鹿島)内野
175/70 右/左
(銚子商出身)


 
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堀越 匠(24歳・住友鹿島)左翼
167/66 右/左
(浦和学院-東洋大出身)



東洋大では日本一などを経験したメンバーなのですが、個人的にはチェックを入れたことがありませんでした。ただ春先の関東選抜リーグでも3試合ほど見ましたが、当時からバッティングに光るものがあり気になっていました。都市対抗では、2番・左翼手として出場。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、大体4.15~4.2秒ぐらいで走るなど、快速のイメージはありますが、それほど際立つ脚力はありません。実際に都市対抗予選の3試合でも、盗塁は0個と思ったほど足を活かしません。ただ送りバントやセーフティバントなどの小技をしっかり決めてきます。

 左翼手としては、打球への反応も素早くや落下点への入り方にも余裕を感じます。そういったキャッチングなどには、特に問題は感じません。地肩も平均以上に強く、守備・地肩としては左翼手離れしています。他のチームなら、充分中堅手を担えるのではないのでしょうか。

(打撃内容)

 セーフティバントなどで揺さぶることはありますが、意外にボールを上げてしまう傾向にあります。ただスイングは、見た目と違い非常に鋭い当たりを連発し、ひ弱さは感じません。

 前の足を引いて、カカトを踏み踏みして構えます。グリップを高めに添えて、腰をシッカリ据えて立ちます。ただ全体のバランスや両目で前を見据える姿勢は、平均的でしょうか。

 仕掛けは、投手の重心が下がり始める前に動き出す「早すぎる仕掛け」を採用。投手の投球フォームに、タイミングを狂わされなければ良いのですが・・・。

 足をシッカリ引き上げ、ベース側にインステップして踏み込んできます。これだけでも巧打者ではなく、外角の球を強く叩くことを主眼にした打者なのが伺えます。その足元も、しっかり地面を捉えて離しません。

 打撃のトップを早めに作り、速い球に立ち後れないようにしています。バットの振り出しもよく、バットの先端であるヘッドを下げないで、最後までしっかり振りきってきます。

 足をしっかり引き上げますが、目線のブレは大きくありません。体の開きも我慢できますし、軸足にも粘りを感じます。こと打撃に関しては、技術的にも内容的にも、非常に好いものがあると評価します。

(今後にむけて)

 ルーキーイヤーから、住友鹿島で貴重なバイプレヤーとして活躍。左翼手としての守備と打撃は、合格点を与えられる内容ではないのでしょうか。

 ただこの手のタイプにしては、意外に小技は使えても強打者タイプで、転がしてというプレースタイルではない点。そして足が、思ったほどは速くないところが残念なところ。ただ光るものがある選手なので、今年も密かに注目してみたいと思っています。

(2011年 都市対抗)


 
 
榎 篤久(25歳・日本通運)外野
182/75 右/左
(八木学園-富士大出身)


フルスイングと全力疾走で、猛烈アピール。

 

松本 雅俊(25歳・日本通運)内野
174/79 右/右
(関西-法政大出身)


 

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長島 一成(24歳・HONDA)二塁
177/77 右/左 
(青学出身)



(どんな選手?)

 修徳高校から入学してまもなくから、青学ではリーグ戦に出場していた選手です。強肩・強打の三塁手で、神宮に「4番・サード長島」の懐かしいコールが戻ってきておりました。個人的には、その打撃にいつも惹かれるものがあった選手です。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.2秒前後とほぼプロの基準レベルの脚力があります。足を売りにできるほどの絶対的なスピードはありませんが、ソコソコの脚力はある選手です。

 青学時代は強肩でしたが、キャッチング・スローイングがめちゃくちゃで頭を抱えることが多かったです。ただ学年を重ねるにつれて、だいぶ見られるようにはなっておりました。都市対抗予選では控えだったようですが、本戦では3番・二塁手としてスタメン出場。ボールにダイビングキャッチして好捕するファインプレーを魅せておりました。それでも守備固めが出されるように、守備の信頼度は薄いのでしょうが、ボールをなんとか止めてやろうと言う強い意志が感じられます。

(打撃内容)

 けして長距離打者ではないのですが、パンチの効いた打撃が持ち味です。都市対抗・JR四国戦でも、初回の送りバント失敗以降の3打席では、すべてミートポイントでボールを捉えるなど、その打撃の片鱗が垣間見られました。思いっきり振って来る打撃が持ち味ですが、けしてボールを捉えるセンスも悪くありません。特に打球の強さ・鋭さには光るものがある選手です。

 スクエアスタンスで、前足のカカトを浮かしグリップを高めに添えて構えます。自分のリズムを刻めており、リラックスして打席に入ろうと言う意識は感じられます。ただ残念なのは、仕掛けが「遅すぎる仕掛け」を採用するなど、どうしても立ち遅れるケースが目立つ点です。そのため打てる球は、かなり限られているのではないのでしょうか。

 足を少しだけ浮かしベース側にインステップ。しっかり踏み込んだ足元はブレないので、狙い澄ました球は、打ち損じなく見事な打球で捉えることができます。あらかじめトップの位置にグリップを添えているのですが、そこからバットを振り出すのが少し遅いのが残念です。バットを寝せながらヘッドがさがらないで振りきれており、スイング軌道にロスは感じません。スイングも鋭く強いですし、軸も大きく崩れることはありません。立ち後れないことを意識した余裕のあるスタイルが確立できれば、もっと打撃の幅が広がりそうです。

(今後は)

 打撃には光るものがある選手です。ベース側に一度ステップしてから始動する無駄の動作をやめるか、始動全体をもっと早めることが一つポイントになりそうです。それに伴い、いろいろな動作に少し余裕がもてそうです。

 ただ守備などとの総合力との兼ね合いもあり、よほど打撃での成長がないと、ドラフト候補となれるかまでは微妙です。一冬超えてどのような成長を遂げるのか注目したいです。個人的には大学時代から期待している選手なので、なんとか素質を開花させて欲しいです。

(2010年・都市対抗)


 
 
下水流 昴(24歳・HONDA)外野
178/82 右/右
(横浜-青山学院大出身)

 
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野坂 亮太(25歳・かずさマジック)遊撃
180/74 右/左
(北陸-佛敎大出身)


 
 大学時代はあまり目立たなかったが、俊足・巧打の内野手。千葉県大学選抜との試合では、3番・遊撃手として出場。

 
木村 直貴(24歳・JFE東日本)三塁
174/76 右/右
(筑陽学園出身)


 
 高校時代は、身体は大きくないが強肩に俊足。高校通算40本塁打以上の豪快な打撃をするパンチ力。福岡を代表するスラッガー。守っても強肩を活かして、チームを引っ張る。

 
小野寺 和也(25歳・明治安田生命)内野
181/77 右/左
(前橋-慶応大出身)


 
(どんな選手?)

 3年春には、ベストナインを獲得。今春こそ打率.238厘と低迷しましたが、3年秋・そして今シーズンも3割台をキープするなど、大型のアベレージヒッターです。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.15~4.2秒台と、基準レベルの脚力がある選手です。春のシーズン0個、この秋も1個と、けして足を売りにするスタイルではありません。

 走力同様に、一塁手だけにアピール度に欠けますが、けして動けない選手ではありません。社会人などに進んだら、外野手など他のポジションを担って行けるだけの身体能力はありそうです。

(打撃内容)

 前足を軽く引いて構え、足を殆ど浮かさないで踏み込むスタイルです。そのため打てるポイントは限られているのですが、狙った球は逃さないタイプなのでしょう。踏み込んだ足下も、インパクトの際にブレないのは好いです。

 仕掛けも遅い傾向にあり、意外にパンチ力がある印象があります。本塁打をポンポン打つようなイメージはないのですが、長打力はそれなりにありそうです。

(今後は)

 守備・走力・長打力など、それほど図抜けたものはないので、将来プロ入りするタイプだとは思いません。ただ、六大学でも何度も3割台を残す打力は確かなので、社会人などでも活躍して行ける可能性は充分あります。長く社会人野球などで、野球を続けて欲しい選手でした。


(2009年・秋)




 3年春には首位打者を経験した、大型の左のアベレージヒッターです。けして長打力はないのですが、秋のシーズンも3割台をマークしました。

 守備位置は、一塁と云うことでアピールに欠けます。しかしその動き自体は悪くなく、けして動けない選手ではありません。一塁までの塁間も4.15~4.3秒弱と、盗塁をバシバシ決める脚力はありませんが、平均的な走力はありそうです。

 前足を軽く引いて、グリップを身体の近くに添えて構えます。全体的にバランスも取れていて、軽く自分のリズムが刻められるのも良いです。仕掛けは、アベレージ打者としては「遅めの仕掛け」を採用するなど、強打者・スラッガータイプの仕掛けです。ただ打撃スタイルと仕掛けが不一致なのが気になるところです。

 軽く地面から足を浮かし、ややアウトステップ気味に踏み込みます。その際に足下がブレないのは良いです。ボールを上から叩く意識があり、トップ~インパクトまでもロスの少ないスイング軌道ができます。軸足にも粘り強さを感じ、技術の高い選手です。

 素材としては、やはり柔らかいリストワーク・身のこなしから来る「柔らかさ」が最大の魅力です。ただスイングの強さ・ヘッドスピードの鋭さには、少々物足りなさを感じます。もう少しプロを意識した、強いスイングを身につけたいところです。けしてスカウトが好むタイプではありませんが、更に首位打者をとって、アピールを続けて欲しいと思います。

(2008年・秋)


 
石川 修平(25歳・JR東日本)捕手
178/83 右/右
(小山西-法政大出身)


 
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重谷 祐弥(22歳・JR東日本)内野
176/73 右/左
(千葉経済大附出身)


高卒三年目ながら、頭角を現してきた期待の若手野手。

 
 
岡澤 一生(24歳・東京ガス)二塁
173/68 右/左
 (近大出身)



(どんな選手?)

 近大時代から、快足・好守の巧打者として知られていた選手で、都市対抗でもルーキーながら、2番・二塁手として出場しておりました。

(守備・走塁面)

 非常に柔らかいグラブ捌きが特徴で、広い守備範囲も誇ります。ボールの扱いも丁寧ですし地肩も強く、守備に関しては、プロ級だと思います。

 今回の観戦では走力は計測できませんでしたが、塁間を3.8秒台で走り抜けられる快足レベルの脚力があります。ただ大学時代は、思ったほど盗塁を決めておらず、脚力の割に盗塁センスに欠けるタイプなのかもしれません。ちなみに都市対抗予選の4試合では、盗塁は1個でした。

 ただ守備は、プロ級ですし、走力のポテンシャルは高い選手。ことこの部分だけでも、来年の候補としてマークできる選手です。

(打撃内容)

 俊足・巧打型の選手で、当てるのは上手いのですが、非力なのが気になります。その点は、今回の観戦でも充分に改善できているとは言えませんでした。

 前足を引いて、グリップの高さは平均的。腰の据わり・全体のバランスは並程度ですが、前を見据える姿勢は悪くありません。ただ自分のリズムを刻めていないので、少し打撃が受け身な印象を受けます。

 仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用するなど、中距離タイプの打者が多く採用するスタイル。彼のようなアベレージタイプならば、幾分始動を早めても好いような気が致します。

 足を引き上げ回しこむなど、着地までの「間」を取ることで、幅広いポイントでボールを捉えられます。踏み込みも、ほぼ真っ直ぐで内角でも外角の球でも捌きたいと言う意志が感じられます。足下もブレませんし、技術的に大きな問題はありません。

 ただ打撃の準備段階である「トップ」に関しては、バットを引くのが遅れております。この辺が、差し込まれる最大の要因ではないのでしょうか?ボールを捉えるまでのスイングに問題はありませんが、打撃スタイルの割に、大きなスイングの弧をしております。シャープには振り抜けておりますが、もっとコンパクトで鋭いスイングを心がけても好いかなと思います。

 頭の動きも小さく、開きも我慢でき、軸足も安定しております。安定した成績は望めるタイプなので、大きな問題は少ないないと思われます。ただ都市対抗予選では、打率.231厘。やはり数字の上では、まだまだ物足りません。

(今後は)

 課題は、明白です。走塁に関しては、盗塁にこだわること。打撃に関しては、トップまでいち早くバットを引き、立ち後れないでスイングすることだと思います。この二つにこだわれば、非力さの解消や足でのアピールができ、プロのスカウトへのアピールも期待できます。解禁となる来年は、ドラフト候補としてマークしたいと思います。

(2010年・都市対抗)


 
 
十九浦 拓也(25歳・セガサミー)一塁
180/85 左/左
(八千代松陰-東洋大出身)


 
八千代松陰時代から強打者として注目され、東洋大時代では常勝チームの中心選手として活躍しました。どっしりとした下半身を元に、ツボにハマッタ時の飛距離はアマ離れしたものを持っています。ただ素材から来る「固さ」がどうしても、粗さにつながってしまっています。

(守備・走塁面)

 一塁としては、ソツなくこなしている気は致します。ただ他のポジションを担うだけの、融通性は基本的に持ちあわせていません。一塁までの塁間は、4.25~4.35秒ぐらいであり、極端には遅くありませんが、中の下ぐらいの脚力でしょうか。けして、足を売りにするプレースタイルではありません。

(打撃内容)

 都市対抗予選では、打率.091厘と低迷し、期待に応えられませんでした。本戦では、レフト前に技ありの一本を放ちましたが、そういった打撃を売りにする選手ではありません。チームの4番に求められる、破壊力溢れる打撃が彼の持ち味。今春の関東選抜リーグでは、ライトスタンドに圧巻の本塁打を放ちました。あの打球を見ると、この選手を我慢して起用したくなる首脳陣の気持ちがわかります。

(打撃フォーム)

 前足を軽く引いて、グリップを高めに添えます。腰の据わり具合、両目で前を見据える姿勢・全体のバランスも良いのですが、何処か構えに力が入り過ぎていて、固さを感じさせるのが気になります。とにかく「脱力」を強く意識してから、打席に入る心がけが欲しいと思います。

 以前は「遅めの仕掛け」を採用するように、典型的な長距離砲でした。しかし対応力に悩んだのでしょう、都市対抗では「早めの仕掛け」を採用するなど、アベレージを重視した打撃に変えていましたが、彼のプレースタイルに合うのかどうか?

 足を上げて、ベース側にインステップして踏み込みます。強打者らしく外の球もキッチリ叩く意識が持てているのは好いのですが、左打者で対応力をあげようとするならば、真っ直ぐからアウトステップの方が確率は高くなるように思えます。特に彼の場合、踏み込んだ足元もブレないでスイングできているので、もう少し懐に余裕を持ったスイングの方が好いように思えます。

 打撃の準備である「トップ」も、自然体に作れています。バットの振り出しも悪くありませんし、スイングの弧自体はそれほど大きくはありません。ただ彼の場合、ボールを捉えたあとの、フォロースルーが高い位置まで引き上げられており、ボールを遠くに運ぶ後押しが出来ています。

 頭の動きは平均的ですが、体の開きも我慢できています。都市対抗では、結果を求めようと、軸足が振り終わったあと前に突っ込んでおり、ボールが呼び込めていないことがわかりました。安定した打撃をするのには、軸足が地面から真っ直ぐ真上に伸びて回転できる引きつけが求められるのですが、それを意識すると、彼のスイングは余計に固くなりそうで怖いですね。

(今後は)

 彼は早生まれなんで25歳ですが、大卒4年目になります。そろそろプロというのは厳しい年齢になってきましたが、社会人で一年目でも満足できる結果を求めて、割り切りが必要だと思います。ただあの飛距離は特筆ものなので、個人的には今後も注目してみたい一人。貴重な和製大砲候補として、打撃の爆発を期待。


(2012年 都市対抗)




 千葉の八千代松陰時代から強打者として注目されてきた選手です。今春のリーグ戦では、打率こそ.333厘と並ですが、4本塁打・14打点の爆発的な成績は魅力です。とにかくツボにはまった時の打球と勝負強さには定評がある選手です。

 少しだけ前足を引いて構えます。グリップ付近を揺らいで、自分のリズムで打席に入っております。グリップを高めに添えた強打者スタイルです。東洋の選手の中では珍しく「遅めの仕掛け」を採用し、長距離打者の傾向が強いスタイルです。

 基本的には、球種で絞ると云うよりも、アウトコースの球を叩くことに主眼が置かれている印象があります。それは、ベース側にインステップして踏みこんで来ることからも伺うことが出来ます。踏みこんだ足元がブレないので、外の球を強くしっかり叩くことが出来るのが、この選手の強味です。

 ただ塁間4.35秒弱と左打者としては基準の4.2秒に比べると劣り、足は中の下レベル。守備位置も一塁手と守備・走力などでアピール出来るものが薄いです。ただ一塁にヘッドスライディングを魅せるなど、気持ちでチームを引っ張って行こうと気迫は感じられる選手です。

 まあプロを意識するのには、少々からだが固く、対応力に課題があるかなと云う気は致しますし、走攻守の三拍子の総合力で物足りないものがあります。秋もよほど破格の打撃を示さない限りは、少々プロ入りは厳しいかなと思っております。最近は、日本人一塁手の人材も不足しており、そのパンチ力を希少価値として評価して、指名する球団がひょっとすると出てくるかもしれません。ただ常識的な見方をすると、社会人タイプの打者なのかなと云う気はしております。今の社会人球界には、オーバーフェンス連発と云う、ロングヒッターは皆無。彼には、そんな貴重な存在を期待してみたいところです。

(2008年 大学選手権)



 結局、今日の試合はノーヒットだったようだが、雰囲気、振りは東洋の打者の中でイチバン魅力を感じた。ツボにハマればスタンドインできるだけのPOWERも十分秘めてそうなので、確実性が上がってくるようだと面白い存在になりそう。

(2007年 6月13日 DINAMO-JIN 氏)


 
宮崎 敏郎(24歳・セガサミー)三塁
172/80 右/右
(厳木-日本文理大出身)


 
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赤堀 大智(25歳・セガサミー)外野
188/83 右/右
(掛川西-立正大出身)




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小林 祥弘(25歳・NTT東日本)外野
180/74 左/左
(東海大四-東海大出身)


 
しぶとい打撃と俊足で頭角を現す。


 
林 裕也(25歳・東芝)内野
177/75 右/左
(駒大苫小牧-駒沢大出身)


 
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和泉 将太(25歳・東芝)外野
178/82 右/左
(横浜-法大出身)



(どんな選手?)

 横浜高校から法政大に進んできた選手で、私自身あまり気にしたことがない選手です。ただ2年春にベストナインに輝くなど、法大の主力野手として活躍してきました。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を3.95秒前後で走り抜けるなど、中々の俊足の持ち主です。ただ脚を売りにするには、今春のリーグ戦でも盗塁2個と、盗塁意欲・センス共にイマイチで、潜在能力を活かすまでには至っていないようです。

 中堅手としては、守備範囲・キャッチングなども、まずまず上手いように感じますが、地肩に関しては平均的で、際だつものは感じませんでした。守備・走力は悪くない選手ですが、売りに出来る程ではないと言うのがわかります。

(打撃内容)

 前足を軽く引いて立ち、殆ど揺らがないで構える選手です。そのせいなのか?少し脆いと言うか、打撃に弱さを感じます。ただしこの選手、ヘッドスピードはけして鈍くないので、非力と言うよりは、根本的なミートセンス・対応力にそれほど光るものがないように思えます。

 小さくあげた足からも、ミートポイントが狭く、狙い澄ました球を逃さないことで結果を出すタイプ。それだけ長距離打者的な打撃で、彼のように好打者タイプとしては、このスタイルで結果を出すのは厳しいのかなと思います。ただ踏み込んだ足下はブレないようなので、外角の球をしっかりカベを崩さずに叩くことは出来るようです。

(今後は)

 プロ志望届け提出しておりますが、社会人に進んで野球を続けて行く選手だと思います。三拍子のバランスはある選手なので、長くアマで活躍して欲しい選手でした。何か、これは!と言う武器が欲しい気が致します。

(2009年・秋)



 三拍子バランスの取れた選手です。ただ横浜高校時代から、あまり注目して観たことのない選手でした。また六大学でも2割台前半程度の打率が多く、まだ数字的には物足りません。ただ2年春に、ベストナインに輝いた実績が光ります。

 守・走の能力がある好打者タイプをイメージ致しますが、むしろ小笠原(巨人)のような構えの強打者タイプの打者です。塁間は、4.0秒前後と俊足です。

 構えは、スクエアスタンスでグリップを高めに添えた強打者スタイル。腰の据わり・前の見据え・全体のバランスが良く強打者としての雰囲気がプンプンしてきます。よ~く観ると、バットを軽く揺らぎ、自分のリズムで打席に立てております。

 仕掛けは「遅めの仕掛け」を採用。このことからも、この選手は狙い球を絞り、その球を逃さず叩く強打者タイプの打撃をしていることがわかります。足を軽く上げ、真っ直ぐから少しベース側にインステップしつつ、足下のブレないバランスの良いスイングが出来ております。

 トップを作るのも遅れておりませんし、実に深く取れて打球に勢いを与えます。それでいてグリップの位置も入り込むことなく、ヘッドの滑り出しも悪くありません。バットも上から強く振り抜けていて、スイング軌道に破綻はありません。ただフォローの段階で、グリップが引き上がって来るタイプではないので、打球は野手の間を鋭く抜けるタイプの強打者になります。

 頭のブレ・身体の開き・軸足の安定感など、もっと数字を残してもと思ってしまいます。ただ感じるのは、打てるポイントが結構限られていて、また左打者にしては踏み込んで強い打球が打てる半分、少々内角なんかは窮屈なのかな?と言う感じはしてきます。もう少し打撃に幅が出てくると好いのかなと思います。

 素材としては、身体には「強さ」を感じますし、プレーにはスピード感を感じます。課題は、やはり身のこなし「柔らかさ」に欠ける点があるところでしょうか。甘い球を逃さない「鋭さ」を磨き、より強打者としての特性を磨いて欲しいと思います。才能が開花すると、中々楽しみな素材だと思います。個人的には、かなり好きなタイプの打者です。

(2008年・秋)

 
 
白井 史弥(24歳・JX-ENEOS)内野
178/80 右/右
(横浜高校出身)


 
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井領 雅貴(23歳・JX-ENEOS)外野
174/75 右/左
(桐蔭学園出身)



今年の神奈川球界を代表する外野手。ボールを上から引っぱたく強打が自慢。鋭いヘッドスピードを活かした中距離タイプ。

 一塁までの塁間は、4.25秒と並レベル。むしろ問題なのは、打球への反応・キャッチングレベルなど、意外にこの手のタイプにしては、外野守備の安定感は課題。肩・走力は基準レベルも、驚く程のものはない。

 神奈川の外野手としては、政野 寛明(桐光学園)と並ぶ存在。1年生から注目されるそのセンスを、最終学年では如何に爆発出来るのか期待して見守りたい。



この試合では3打数3安打、うち本塁打・二塁打各1本、更に犠打1つ、5打点と大活躍でした。チームでは2番打者を務めていますが、パンチ力もあり、僕のイチオシの選手ですので、詳しく書きたいと思います。

<打撃面>

スイングが鋭く、ミートセンスの良いアベレージヒッタータイプの打者です。本塁打もライナー性のもので、「ヒットの延長としてのホームラン」でした。バントなどの小技もでき、打撃に関しては、既にかなり高いレベルに達していると言えます。

<守備・走塁面>

 守備では右翼手を務めますが、破綻がなく、肩も良いので、守備に関しても及第点をあげられると思います。
走塁では、足はまあまあ速いのですが、もっと貪欲に次の塁を狙う積極性が欲しいな、と思います。しかし走塁面でもある程度のレベルに達していると言えると思います。

<最後に>

走・攻・守三拍子そろった好選手で、こと打撃に関しては1年生ながらかなり高い技術を持っています。精神面でも問題なさそうなので、順調に育って神奈川を代表する打者になってほしいと思います。


 
 
渡辺 喜美男(24歳・JX-ENEOS)内野
164/65 右/左

 
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五十嵐 大典(24歳・三菱重工横浜)左翼
172/72 右/左
(新潟明訓-立教大出身)


 
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村山 正誠(24歳・三菱重工横浜クラブ)内野
181/70 右/左
(常葉菊川出身)


 高校時代は、チ-ムでは別格の存在。チャンスでの無類の強さに圧倒的な打撃で4番を務める。

 
 
亀谷 信吾(24歳・トヨタ自動車)左翼
175/78 右/左 
(法大出身)


 
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櫛田 祐也(24歳・東海REX)遊撃
185/77 右/右
(享栄出身)



 享栄高校時代から、大型内野手として注目されてきた逸材。俊足・好守のスケールの大きな選手。

 
 
山田 晃典(25歳・三菱重工名古屋)中堅
180/70 右/左
(金沢高-専修大出身)


 
三拍子揃った好選手で、昨年の都市対抗でも取り上げました。今年の都市対抗では、一番・中堅手として出場。予選では、6試合 0本 3打点 1盗塁 打率.440厘 と好成績をあげて、本大会出場に貢献しました。

(守備・走塁面)

 中堅手としては、広い守備範囲を誇ります。昨年の大会では、ダイビングキャッチを魅せるなど球際に強いところを魅せましたが、打球への一歩目、反応なども中々好いと思います。昨年よくわからなかった地肩も想像以上に強く、充分基準レベル以上のものがあることにわかりました。守備に関しては、プロでも充分通用するでしょう。

 一塁までの塁間は、だいたい4.05秒前後で走り抜けます。プロに混ぜれば中の上レベルであり、予選でも6試合で1盗塁と、あまり盗塁で揺さぶるタイプではありません。あくまでも、強打を生かして一番起用されていると考えた方がよさそうです。走力に関しては、遅くはありませんが、足を武器にしてゆくほどではなさそう。

(打撃内容)

 左の好打者タイプに見えますが、ツボにハマればスタンドインのパンチ力を秘めた強打者です。

 スクエアスタンスで、グリップは平均的。腰の据わり・両目で前を魅せる姿勢・全体のバランスなどに優れた構えです。仕掛けは「遅めの仕掛け」を採用するように、ボールをよ~く引きつけてから叩くタイプで、完全にスラッガーか生粋のニ番打者タイプ。ただ実際のプレーを見ていると、その両方とも違うような気は致します。

 足の運びは、軽く足をあげて真っ直ぐ踏み込みます。始動~着地までの「間」が短いので、狙い球を定めて逃さない「鋭さ」が求められます。ただ真っ直ぐ踏み出した足元はブレないので、打ち損じも少ないタイプかと思います。

 早めにトップを作り、上からミートポイントまで最短距離で射ぬきます。またボールを捉えてからは、大きな弧を描きながらフォロースルーまでつなげます。このスイングを見ていると、やはり彼は強打者なんだなという気が致します。

 目線もあまり動きませんし、開きも以前よりも我慢できています。軸足も安定していますし、打撃に関してはファームレベルならば、数字残せるぐらいの技量はあると思います。

(今後は)

 ただ守備も上手い・打力もあるのに、プロのスカウトが食指を動かさないのには、突き抜けた特徴がないからだと言えるでしょう。特に走力に関しては、中の上レベル。打撃も長距離打者ではない。プロでは、左の好打者タイプは一番余剰気味になりやすい。

 そう考えると、よほど足とか守備で図抜けたものがないと、社会人から獲得する可能性は低くなります。プロでもソコソコやれるぐらいの力はあると思いますが、このまま社会人の好選手の道を歩むことになるのではないのでしょうか。

(2011年・都市対抗)



(どんな選手?)

 金沢高-専修大と、俊足・強打の外野手として注目されてきた選手です。都市対抗予選では、打率.387厘と活躍し、チームの5番打者として8打点の勝負強さが光りました。

(守備・走塁面)

 都市対抗でも、ダイビングキャッチで好捕するなど中堅手としては、なかなか上手いものがあります。地肩の強さは、今回の観戦ではよくわからず。高校時代から見てきて、肩の強さは記憶にないので、際立つものではないのでしょう。

 一塁までの塁間は、4.05秒前後と基準である4.2秒を上回る俊足選手。ただ東海予選8試合でも、盗塁1個と足を売りにするタイプではなさそう。

(打撃内容)

 一見、広角に打ち返す巧打者的なイメージがあるものの、ツボに入ればスタンドインのパンチ力と勝負強さを売りにする強打者というのが、現在のスタイル。

 スクエアスタンスで、腰を深く屈めて構えます。仕掛けは「遅すぎる仕掛け」を採用しており、一定レベルの球速・キレのある球には立ち遅れそうです。

 足を少しだけ浮かし、軽くアウトステップ。そのため狙い球を絞って、その球を逃さず叩く一点集中の打撃です。ただ残念なのは、踏み込んだ足元がブレてしまうので、外角の球に対し、充分我慢しきれません。

 打撃の準備段階であるトップを作るのは遅くはなく、上から綺麗に振りぬきます。内角よりの球を綺麗に振り抜くのが得意で、そこがツボなのでしょう。そのスイングも、最後にフォロースルーで高い位置までグリップを引き上げているので、ボールを遠くに運ぶことができます。けして強靭な体格でもないのに長打力があるのは、仕掛けが遅いのと、フォロースルーの際のグリップの引き上げが大きいです。

(今後は)

 守備・走力ともに、プロの基準レベル以上のものはあります。ただ絶対的なものではないので、やはり打撃がポイントになりそうです。ただ高校時代から課題である「遅すぎる仕掛け」が改善されていなかったり、足元のブレが我慢できないなど、打てるタイミング・コースは、かなり限定された選手ではないかと思います。もう少し幅を持たせてゆかないと、ドラフト候補としてマークするのは厳しいかもしれません。

(2010年・都市対抗)


 
花山 貴志(25歳・三菱重工名古屋)外野
185/80 右/左
(愛工大名電-創価大出身)



 
(どんな選手?)

 昨秋の神宮大会では右翼だったのだが、今回の大学選手権では、三番・中堅手として出場。今春のリーグ戦では、打率・333厘 1本 8打点と彼の能力からすると、物足りない内容だった。基本的には、広角に打ち返す中距離打者だといえよう。

(守備・走塁面)

 塁間、3.9秒台の俊足を生かした広い守備範囲が魅力。ボールに食らいつくダイビングキャッチを見せるなど、守備・走力に関しては、かなり高いレベルでまとまっている。

(打撃)

 昨年よりも、強いスイングができている印象がある。広島経済大戦では、真ん中のストレートを力強く振りぬき、ライトオーバーの当たりを打って見せた。ただ今シーズンは、いまいちなのか?ややミートセンスが薄れているような印象を受けた。

(今後は)

 走力・守備力がある上に、スイングに強さが加わってきた。後は、元来持つミートセンスも回復すると面白い存在になりそうだ。ただ現状内容だと、社会人経由といったタイプ。志を高く持って、これからの更なる進化を期待したい。

(2009年・大学選手権)



(どんな選手?)

昨秋は、リーグ3位の打率.429厘と9打点の勝負強さで、2度目ベストナインを獲得する強打者。大型ながら俊足で、広角に打ち返す中距離ヒッター。神宮大会では、3番・右翼手として出場していた。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を3.9秒前後で走り抜けられる俊足選手。この上背で、これだけの脚力で走れる選手は、極めて稀な存在だと言えよう。それほど走塁技術・走塁意欲があるかはわからないが、プロでも俊足レベルであることは間違いない。

 残念ながら、今回の観戦では、その守備力・地肩などはよくわからず、今後の観戦ポイントとして残したいと思います。

(打撃)

 軽く前を引いて、グリップを高めに添えて構える。やや自分のリズムを刻んで打席に立てていないので、少し脆い印象は受ける。仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用する、中距離・ポイントゲッタータイプ。まさに彼の打撃スタイルと一致する。

 足を引き上げ、アウトステップに踏み込む。足下がブレないバランスの取れたスイングが魅力。早めにトップを作っているのは良いが、少しインパクトまでのスイング軌道にロスがあり、スイングの弧の大きさ・最後までしっかり振り切ると言う点ではモノ足らない。

 ヘッドスピードは平均的、ボールを当てる能力はあるが、バットの芯でボールを射貫くミートポイントは、それほど優れたものはない。そういった意味では、もう少ししっかりボールを捉えるタイミングの取り方と、ボールを強く振り抜けるスイングを身につけたい。

(今後は)

 大型でありながら「速さ」があるのが最大の魅力。しかしその一方で、やや身のこなしが「硬い」部分があるのも確か。またプロを意識すると、まだスイングに「強さ」・「鋭さ」に物足りないものを感じる。

 ドラフト級の高い身体能力を持った素材だが、プロを意識した時を見据え、走攻守含めて、売りに出来るものを見つけて欲しい。現状、もうワンランクレベル成長が観られると、ドラフト候補として、マーク出来る存在になるのではないのだろうか。

(2008年・神宮大会)

 
小豆畑 眞也(24歳・西濃運輸)捕手
181/85 右/右 
(中部学院大出身)

 
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赤嶺 慎(25歳・NTT西日本)外野
173/75 右/左
(沖縄尚学-日大出身)


 
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梅津 正隆(26歳・NTT西日本)遊撃
174/73 右/右
(九州共立大出身)

 
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岡田 雅利(23歳・大阪ガス)捕手
170/72 右/右
(大阪桐蔭出身)



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吉永 浩之(25歳・大和高田クラブ)外野
174/75 右/左
(洲本実-関西国際大出身)


思いっきり良い打撃で、基本に忠実。

 

大島 寛之(23歳・三菱重工神戸)外野
178/78 左/左 
(千葉経大附出身)


 
 
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石上 輝幸(24歳・三菱重工神戸)中堅
170/70 右/左
(京都成章出身)



高卒ですぐに頭角を現し、今年6年目になる選手です。三拍子バランスの取れたプレーヤーで、都市対抗では2番・中堅手として出場。予選でも打率.478厘とハイアベレージを残し、チームでも欠かせない存在になってきました。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を、大体4.05秒前後で走り抜ける中の上レベルの脚力があります。以前は、それほど脚力でアピールすることが少なかったのですが、予選の7試合で5盗塁を決めるなど、足でアピールできる選手になってきました。

 以前は右翼を守っていましたが、都市対抗では中堅手として出場。非常に守備範囲が広く、打球への反応・落下点への入り方も安定しており、守備でも見るべきものがあります。ただ地肩に関しては、未だによくわかりません。

 守備・走力に関しては、プロでもやれるだけの高い能力があると見て好いでしょう。

(打撃内容)

 ステップが小さいので、センターからライト方向へ巻き込む打撃を得意としているようです。仕掛けは早めで、アベレージヒッターです。

 
真っ直ぐ踏み出した足元もブレませんし、早めにトップを作りつつ、バットのヘッドを立てたスイング軌道にも無駄がありません。頭の動きも小さく、技術的には殆ど完成されています。

(最後に)

 
守備でも走力でも打撃でも、プロレベルに混ざっても、ある程度やれるだけのものは持っています。しかしそれじゃプロに混ぜた時に、どういった特徴を見出して行けるのか?と言われると微妙な気が致します。けして力が見劣るわけではないのですが、典型的なアマの好打者といったタイプで、これからも長く社会人で活躍して行くタイプなのかなと思います。ただシッカリ仕事をしてくれる外野手が欲しい、そういった意味では好い選手だと思いますが。

(2011年 都市対抗)




(どんな選手?)

 小柄なアベレージヒッターで、三拍子揃った好選手です。高卒2年目ながら、すでに三菱重工神戸の核弾頭して活躍している稀な存在です。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を、4.05秒前後で走り抜けるなど、まずまずの俊足選手です。ただ都市対抗予選3試合で一盗塁と云うことで、滅法足を売りにするタイプではないように思えます。

 また右翼手としては、中々反応・球際でのキャッチングは悪くなさそうです。地肩に関してはよくわかりませんが(右翼を任されているのだから悪くはないのだろうが)、守備に関しては上手い部類の選手ではないのでしょうか。

(プレースタイル)

 完全にセンターから左方向に、無理なくはじき返すようなアベレージタイプです。ただ高卒2年目でレギュラーに定着するだけの、ヘッドスピードの速さがあるのが魅力です。ボールを追う眼力・ボールをミートポイントで捉えるセンスも、基準レベル以上のものがありそうです。

(打撃フォーム)

 左オープンスタンスで、リラックスして構えられているのが良いです。ただ始動が「遅すぎる仕掛け」を採用し、プロレベルの投手相手だと厳しいかなと思います。そのためトップに入るのも、少し遅れ気味な印象を受けました。

 しかしその反面、スイング軌道は理想的ですし、最後までしっかり振り切れております。この無駄のないスイングが、好打者である所以だと思います。また目線がブレず、開きも我慢出来、軸足にも粘りが感じられます。しぶとい打撃も期待出来るタイプだと思います。

(素材としては)

 もう少し「強さ」「イヤらしさ」に磨きがかかると良いですね。ある程度「速さ」もある選手ですし、「センス」の部分も感じられます。あとは、プレーに貪欲さなど、気合い・執着心が出てくると、魅力的です。

(今後は)

 俊足・巧打の若手外野手として、まだまだ伸びる要素はあると思います。ただどちらかと云うと、アマタイプの好打者で、プロが好むタイプではないように思えます。ただ育成枠など、プロの基準も広がっておりますので、志しを高く持って、社会人の名選手やプロへの意識も高めて行ってもらいたいと思います。

(2008年・都市対抗)


 
 
八木 賢吾(22歳・三菱重工神戸)捕手
177/82 右/右
(市川出身)


 
市川高校時代から、強打の捕手として話題でした。社会人に入っても、2年目ぐらいからスタメンに座ることが多く、期待の若手捕手として注目されてきた選手です。

(ディフェンス面)

 ミットをしっかり示し、グラブを下に下げないで捕球できます。そのためワンバウンド処理への対応も素早く、ボールに力負けしないキャッチングなどには好感が持てます。ちょっと都市対抗では、スローイングが正確に確認できませんでした。元々地肩は強かったのですが、モーションに無駄が多かった選手。それが、どのぐらい改善されていたのか気になるところ。

(打撃内容)

 捕手らしく、打球はパワフルでパンチ力を秘めますが、対応力はそれほどでもといったタイプ。構えから癖があり、仕掛けも遅すぎます。バットも体から離れて出てきますし、技術的に低いです。

 ただ早めにトップを作れますし、ベース側に踏み込んだ足元はブレませんし、動作が小さい分、軸もしっかり出来ています。

(最後に)

 スローイングの精度がどの程度になっているかは気になりますが、昔から正直ピンと来たことがありません。プロ入り解禁の年を迎え何年か経ちますが、指名は見送られてきました。よほど大きな成長がないと、このまま長く社会人でということになりそうです。

(2011年 都市対抗)



選抜では、プロ側から高い評価を与えられた捕手。捕手ながらチームの核弾頭を努める高い身体能力が魅力で、右打者ながら塁間を4.25秒前後(左打者ならば3.95秒前後に相当)する俊足ぶりと、塁間2.05秒前後で到達するスローイングの持ち主。

 捕手としては、ワンバウンド処理など低めの球の対応が上手く、グラブ捌きの上手さには目を見張るものがある。地肩自体中々強いのだが、モーションが大きくロスが大きい。そのため、もっとコンパクトなスローイングを身につけられると、まだまだ到達タイム自体は速くなるものと期待される。

 ただどうだろう?私には、この選手は将来的に野手としての可能性は強く感じるものの、上のレベルの捕手としては微妙なタイプかなと思う。甲子園でもレフトスタンドに叩き込んだように、パンチ力・運動能力とも優れており、他のポジションを視野に入れての素材かなと考えたい。もう少し夏まで、じっくり観てみたい1人ではないのだろうか。

(2007年・選抜)


 
宮崎 雅史(24歳・三菱重工神戸)遊撃
175/79 右/右 (城西大出身)


 
城西大から入ったルーキーで、三拍子バランスの取れた好選手です。都市対抗では、6番・遊撃手として出場しました。

(守備・走塁面)

 軽快な遊撃守備が、この選手の一番の売り。打球への一歩目の反応・フットワーク・スピード感と素晴らしいのですが、予選の7試合で4失策と安定感に欠けるところがあるようです。地肩もかなり強く、守備ではプロを意識できる素材です。

 残念ながら、今回の観戦では正確なタイムは計測できませんでした。6番打者ですが、7試合で2盗塁と、けして動けない選手ではないようです。

(打撃内容)

 予選では、打率.423厘と高い打率はを残しましたが、本戦のスイングを見るかぎり、少し打撃が弱い気が致しました。基本的には、シュアな巧打者タイプに見えました。

 ただ仕掛けは「平均的な仕掛け」で、長打力と対応力をバランスよく兼ね備えた中距離タイプ。小さくベース側にインステップし、踏み込んだ足元がブレないので、外の球にもついて行けるタイプ。

 打撃のトップは早めに作れていますのですが、腰の逃げが早くバットが遠回りに出てくるのが気になります。打ちにゆくときに目線はブレませんし、開きも我慢できているのですが、軸足の形が崩れているのが気になります。少し体のツッコミが抑えられないのかもしれません。

(今後は)

 ドラフト対象年度となる今年は、守れる遊撃手として注目してみる価値はあると思います。ただ自慢の守備での安定感、打撃の弱さをいかに改善して行けるのかが今後の課題でしょう。そこを改善して行ければ、プロも視野に入れられるのではないのでしょうか。

(2011年 都市対抗)


 
前原 一慶(24歳・JFE西日本)内野
178/85 右/右
(岩国商-駒沢大出身)


 
一人だけ真っ黒に焼けていたのが印象的。こちらも高山同様立派な体躯を誇り、いかにもパワフルな感じ。レフトスタンド中段に叩き込んだ本塁打は、打った瞬間それと分かる素晴らしい当たりだったが、何よりも常にガッツ溢れる?プレーぶりに好感。大型だが、一見して感じる以上に体はよく動く選手だった。

(2007年 5月3日 DINAMO-JIN 氏)

高校時代は


 
山本 洋平(25歳・JFE西日本)内野
173/68 右/右
(別府鶴見丘-筑波大出身)


 
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國本 剛志(25歳・三菱重工広島)捕手
181/92 右/右
(近大福山-近畿大出身)


 
 
近大時代は、藤川俊(阪神)のチームメイト。恵まれた体格と強肩が自慢の大型捕手。

 
松島 圭佑(25歳・伯和ビクトリーズ)DH
176/82 右/左
 (広島工-流通経済大出身)


 
流通経済大時代から、強打の外野手として注目されてきた選手です。都市対抗では、3番・DHで出場。しかし2三振・ピッチャーゴロの内容のため、3打席で交代させられました。しかし予選では、6試合に出場し、1本 6打点 打率.333と都市対抗に出場に貢献しました。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.1秒前後で走り抜けるなど、中の上レベルの脚力はあります。筋肉質の体つきなのですが、見た目以上に動ける選手ではあります。

 都市対抗ではDHでの出場でしたが、流通経済大時代の守備力は、けして低い選手ではありません。また肩の確か、中の上レベルはあったかと記憶しております。

(打撃内容)

 強烈な打球で、野手の間を抜けて行くタイプの強打者です。けして本塁打をポンポン放つタイプではありませんが、打撃ではリーグ屈指の存在でした。また気合の入ったプレースタイルも印象的。

 構えはバランスよく理に適っているのですが、少し肩に力が入り過ぎているのが気になります。また仕掛けが「遅すぎる仕掛け」を採用しており、その点で一定レベルのスピードやキレへの対応が気になります。

 足を上げて下ろす「間」が短いので、打てる球は限られています。踏み込みは、真っ直ぐ~アウトステップ。踏み込んだ足元は、なんとなくブレずには我慢します。しかし腰の逃げが早いのか、外の球に対しては弱い気が致します。

 早めトップを作っていて、始動の遅さを補います。バット上から思いっきり振り下ろしてきます。そのため上手くタイミングがあえば、強烈な打球が野手の間を抜けてゆきます。

 足の上げさが小さいので、目線のブレは小さめ。体の開きも我慢できますが、軸足が崩れてしまう程、強振します。

(今後は)

 ルーキーイヤーから、チームの中軸を担い都市対抗出場に貢献。元々守備・走塁は平均レベルぐらいですので、やはり打撃が売りの選手だと言えます。

 ただ始動の遅さと外角への対応に課題があり、これを改善してゆかないと厳しいでしょう。ドラフト候補となると、よほど図抜けた活躍を魅せないと厳しいかなと正直思います。ただ都市対抗での悔しさを、今後の糧にして欲しいですね。気持ちの強い選手ですから、今度はそのリベンジを果たしてくれそうです。

(2011年 都市対抗)


 
小原 礼史(25歳・伯和ビクトリーズ)三塁
175/77 右/右
(福岡工大城東-大体大出身)

 
大体大時代から、阪神大学リーグを代表する存在で、通算 5本 48打点 12盗塁 .302厘 の実績を残しました。都市対抗では、6番・三塁手として出場。右中間にツーベースを放つなど、存在感を示しました。

(守備・走塁面)

 残念ながら、一塁までの到達タイムは計測できず。都市対抗予選の6試合で、盗塁0個。しかし大学通算85試合で12盗塁をしているということは、全く動けない選手ではないようです。ただ現状6番の打順からも、足を売りにするプレースタイルではないようです。

 殆ど東京ガス戦では、打球が飛びませんでした(1回処理ましたが)。ただその動きを見ている限り、三塁手としてはフットワーク・反応・スローイングなどの動きを見ていると、平均的なものはあるのかなと思ってみておりました。実際肩に関しては基準以上のものがありそうですが、予選の6試合で2失策の数字を見るかぎり、安定感はどうなのかな?という疑問は残ります。

(打撃内容)

 ポイントが後ろでライト方向への打球が多く、そこの打球が伸びてゆく感じが致します。少し、二岡(巨人-日ハム)みたいなスイングでしょうか。

 スクエアスタンスで、オーソドックスな癖のない構えをしています。ただ仕掛けが「遅すぎる仕掛け」なので、一定レベル以上の球速・切れのある球に対しては、立ち遅れるのかなという心配は残ります。

 それ以上に、始動~着地までの「間」がないので、打てる球が限られます。よほど甘い球を逃さない「鋭さ」が求められます。大学通算.302厘・都市対抗予選の.304厘の数字を見るかぎり、アマの選手の成績としては対応力はさほど高くないことが伺えます。

 前の足のカカトを浮かし、小さく真っ直ぐ踏み出します。その踏み出した足元はブレないので、右方向の打球も伸びてゆくのでしょう。始動が遅い分、早めにトップを作ることで補います。

 少しバットが体から離れて遠回りに出てくるのですが、ミートポイントが後ろなので右中間にボールが伸びてゆきます。特に長打力があるわけではないのでしょうが、グリップをフォロースルーの段階で引き上げられており、ボールを運ぶ後押しが出来ています。

 足の上げ下げが小さい割に、頭の動きは平均的。ただ「開き」は我慢できていますし、軸足にも安定感を感じます。特にボールを捉えるセンス・ヘッドスピード・意識の高さなどは感じず、オーソドックスな打者だと思います。

(最後に)

 けして悪い打者ではないのですが、プロなどを意識するのには、サードとしては物足りません。まだ走力・守備力がどの程度なのがよくわかりませんでしたが、もう少し守備的負担の大きなポジションを担うなどしないと、付加価値は生まれ難いタイプかと。今年再び解禁を迎えますが、ドラフト候補云々というタイプではないように思えるのですが。

(2011年 都市対抗)


 
原口 翔(23歳・伯和ビクトリーズ)内野
182/76 右/左
(熊本城北-日産自動車九州)


 
 2年夏には、1番・一塁手として出場。一番打者ながら、大型で雰囲気のある強打者だった。俊足・好打の核弾頭と云うことだったが、一塁までの塁間は、4.4秒弱ぐらいと、けして左打者でも速い方ではない。

 まだ打撃も好打者と云うよりは、かなりの強打者と云った感じの破壊力のある選手であった。三塁手としての守備は確認出来ていないが、打撃には良いものを持っていたので、今後更に上の世界で、その打撃を磨いて欲しい。

(2006年・夏)


 
吉良 辰則(24歳・三菱重工三原)捕手
173/73 右/右
(尾道出身)

 
強肩・好リードが光る、期待の若手捕手。

 
八代 瑛二郎(25歳・シティライト岡山)外野
173/73 左/左
(岡山城東出身)


 
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東向 誠(23歳・JR九州)外野
180/85 右/左
(上宮太子出身)

 
高校時代から注目の強肩と強打が自慢。


 
鳥居 寛仁(22歳・熊本ゴールデンラークス)外野
174/70 右/右
(興南中退-西原-ビッグ開発クラブ)

楽天5位指名

 
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下田 貴之(25歳・熊本ゴールデンラークス)中堅
173/67 右/右
(八代東出身)


 
 
(どんな選手?)

 都市対抗では、JR九州に補強されて出場していました。今年、高卒6年目を迎える選手なのですが、三拍子揃った高い身体能力と、低めの球を上手くすくったりと、低めボールに食らいつく姿勢は悪くありません。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を4.1秒以内で走り抜けられるような高い脚力の選手。これを左打者換算すると、3.8秒を切るような快足の持ち主です。都市対抗でも、すかさず盗塁を決めるなど、ただ単に速いだけではないようです。プロに混ぜても走力に関しては、売りにできるレベルではないのでしょうか。

 落下点への回り込みが早く、無駄な動きが見られません。地肩は極端に強いわけではないのですが、基準以上のものはありそうです。守備・走塁共にレベルが高く、プロでも充分通用するのではないのでしょうか。

(打撃内容)

 低めの球に上手くついていったりと、しぶとさがあります。打撃は、センターからレフトに巻き込むプルヒッターです。そういった幅の狭さを、どう評価するのかは微妙なところ。

 右のオープンスタンスで、ボールを広く呼び込みます。少し癖はあるのですが、打席ではしっかり顔が前を向き、両目でボールを追える姿勢を作り、リラックスしているのは好いですね。

 仕掛けは、「早めの仕掛け」を採用。そのため典型的なアベレージヒッターです。足をしっかり引き上げて真っ直ぐ踏み込みます。ただ足を降ろすタイミングを図るタイプではないので、足を引き上げしっかり踏み込むことに終始したタイプで、けして始動が早くても打てるポイントが多い選手ではありません。ただ踏み込んだ足下は、なんとかブレずに我慢できているので、低めの難しい球にも食らいつくことができるのだと思います。

 早めにトップを作るのは好いのですが、振り出す時に肘が下がって、ボールを捉えるまでのスイングにロスを感じさせます。もう少しアベレージヒッターなのですから、上から最短距離で振り抜く、無駄のないスイングに心がけたいです。それでもバットの先端を下げないようにスイングするので、どうしても外の球を捉える時に、バットが波打ってこねてしまうことが目立ちます。

 足を上げ下げする選手なので、目線は上下にブレやすいようです。体の開きは我慢できておりますが、意外に軸足が早く崩れてしまい、外の球を我慢して捌くのは上手くないと思います。

(今後は)

 守備・走力は、プロでも売りにできるレベルにあると思います。ただ、打撃に関しては、打てるボール・ポイントは限られていそうで、限定されているのではないのでしょうか。そういった打撃の幅が広がって来るようだと、指名を意識できるタイプかと思います。高い身体能力を持った選手として、今年はマークしてみたい1人でした。

(2010年・都市対抗)


 
金城 長靖(24歳・沖縄電力)二塁
170/72 右/両
(八重山商工出身)


 
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独立系チーム


 
森本 将太(20歳・BC福井)投手
174/70 右/右
(福井工大福井出身)

オリックス5位


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寺田 哲也(25歳・BCリーグ新潟)投手
184/87 右/右

(作新学院-作新大出身)


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渡辺 靖彬(香川OG・20歳)投手
178/66 右/右

(藤枝明誠高→京都ジャスティス)


(どんな選手?)

今年は、アイランドリーグ6位の防御率 2.44。21試合で、8勝3敗 とチームの主戦として活躍した、期待の若手投手です。BCリーグとの独立リーグ日本一決定戦・チャンピオンシップでも、重要な試合を任されました。

(投球内容)

オーソドックスなフォームから、球速は135~140キロぐらいでしょうか。ボールに球威・球速は感じませんが、フォークとのコンビネーションで投球を組み立てます。たまにカーブのような球もあるのですが、どうしてもフォークを武器にする投手はこの球に頼って、投球が汲々になります。彼も、そういったタイプ。

落ちきらなかったフォークや球威に欠けるストレートを打たれる場面が目立ちます。四死球で自滅するようなタイプではないのですが、それほど細かいコントロールはないようです。牽制はそれなり、クィックは1.1秒前後と、この辺は悪くありません。ただ投球センスを感じるといったタイプではありませんでした。

(投球フォーム)

ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込んできます。ランナーがいない時は、もう少しシッカリ体重を乗せてから投げても好いのではないのでしょうか。

<広がる可能性>

引き上げた足を地面に伸ばし、お尻が一塁側に落とせません。しかしこのフォームでフォークを多投するので、身体を捻り出すスペースが確保できず無理があるように思います。

また着地までの粘りもさほどではないので、その他の変化球のキレも生み出し難いのではないかと考えられます。

<ボールの支配>

グラブは内に抱えられているので、両サイドの投げ分けは安定。ただ、足の甲での地面への押しつけは浅いのが気になります。ボールは上吊りませんが、下半身のエネルギー伝達がシッカリできていないように思います。

<故障のリスク>

お尻が落とせない割に、フォークを多投。そのため肘などへの負担も少なくないのでは?それに振り下ろす腕の角度も結構無理があるので、肩への負担も少なくありません。故障には十分注意して、取り組んでほしいところ。

<実戦的な術>

着地までの粘りがもう一つで、「開き」も微妙な位置。ただそれ以上に気になるのが、腕が絡まない腕の振りの悪さ。これでは、自慢のフォークも見極められてしまいます。更に下半身のエネルギー伝達が不十分なので、ボールに勢い・球威が出て来ません。

(最後に)

アイランドリーグ1年目と若くして、成績も残したので注目はされたとおもいます。逆にそれでも指名されなかったということを、深く受け止めて課題の克服に取り組んでほしいですね。

現状は、球威・球速が物足りなく、フォークもドロンとして見極められてしまうということ。これらの欠点を改善するために、どのようにしてゆけば良いのか。自分なりに答えをみつけることが、ひいてはプロ入りへとつながって行くのではないのでしょうか。

(2012年 独立リーグチャンピオンシップ)

 
 
八木 健史(22歳・BC群馬)捕手
184/81 右/右
(工学院大付-杏林大中退-横浜ベイブルース)

ソフトバンク育成枠1位

 
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西川 拓喜(25歳・BC福井)外野
171/68 右/左
(三島-白鴎大出身)

オリックス育成枠2位

 
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原 大輝(24歳・BC信濃)捕手
174/76 右/右
(広島国際学院-北海道東海大出身)

オリックス育成枠1位

 
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水口 大地(23歳・香川OG)内野
168/65 右/左
(大村工-長崎セインツ)

 
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星野 雄大(23歳・香川OG)捕手
177/79 右/右 
(岡山東商-日産自動車九州-伯和ビクトリーズ)



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東 弘明 (20歳・遠島ID)内野
180/70 右/右

 
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将来のドラフト候補



 
東明 大貴(24歳・富士重工)投手
175/78 右/右
(冨田-桐蔭横浜大出身)

 
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岡本 健(21歳・かずさマジック)投手
178/80 右/右
(神戸国際大附出身)


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吉田 一将(23歳・JR東日本)投手
191/90 右/左
(青森山田-日大出身)

 

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浦野 博司(24歳・セガサミー)投手
178/70 右/右
(浜松工-愛知学院大出身)


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松永 大介(24歳・セガサミー)投手
185/90 右/右
(九州学院-上武大出身)


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三上 朋也(24歳・JX-ENEOS)投手
190/85 右/右
(県岐阜商-法政大出身)

 
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榎田 宏樹(25歳・日本新薬)投手
174/76 左/左
(小林西-日本文理大出身)

 
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吉原 正平(24歳・日本生命)投手
172/75 右/右
(東筑紫学園-東農大出身)

 
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柿田 裕太(21歳・日本生命)投手
181/80 右/右
(松本工出身)

 
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森川 達哉(24歳・JFE西日本)投手
185/94 右/左
(水戸短大附-関西国際大出身)

 
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三小田 章人(20歳・三菱重工長崎)投手
174/65 左/左
(文徳出身)

 

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荒西 祐大(20歳・HONDA熊本)投手
178/78 右/右
(玉名工出身)


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田中 広輔(23歳・JR東日本)遊撃
171/80 右/左
(東海大相模-東海大出身)


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石岡 諒太(21歳・JR東日本)一塁
187/84 左/左
(神戸国際大附出身)

 
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井貝 星良(21歳・東海理化)三塁
170/73 右/左
(県岐阜商出身)


 
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井上 晴哉(24歳・日本生命)内野
180/100 右/右
(広陵-中央大出身)

 
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小林 誠司(24歳・日本生命)捕手
178/72 右/右
(広陵-同志社大出身)


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岡 将吾(24歳・JFE西日本西日本)遊撃
177/80 右/左
(西日本短大附-駒沢大出身)

 
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